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日本ではDXが推進され、多くの企業がそれに取り組んでいます。
DXを実現させる方法は複数ありますが、そのひとつが、動画の活用。動画を活用したDXには、企業にも消費者にもプラスになる多数のメリットがあります。
では、そのメリットとは何なのでしょうか。
今回は動画を活用したDXについて、そのメリットや推進時のポイントを事例を交えてご紹介します。
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DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
まずは、DXとは何なのか、その定義をご説明します。
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
(引用:経済産業省『DX推進ガイドライン 平成30年12月』より)
DXという言葉が生まれたのは、2004年。ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる概念」として提唱しました。
その後、DXの定義はやや変化し、平成30年には経済産業省がDXを上記の内容で定義しています。
DXが注目される理由
では、なぜDXは世界中で注目され、さらに日本では国を挙げて推進されているのでしょうか。
その理由は「2025年の崖」と呼ばれる日本企業の課題にあります。
部門ごとに構築されたり過剰なカスタマイズがなされたりして複雑化・ブラックボックス化したレガシーシステムの問題を解決できない場合、企業のDXが実現できないだけでなく、2025年以降年間最大12兆円の経済損失が生じる可能性があるという問題のこと
この問題を解決するには、企業は2025年までにレガシーシステムの課題を解決し、DXを実現させる必要があります。経済損失の危機が迫っているからこそ、DXは注目され推進されているのです。
動画を活用したDX推進のメリット
動画は、DX推進の手段のひとつです。動画を活用することで、企業は次のようなメリットを得ることができます。
・柔軟な情報伝達が可能
・画像よりも情報量が豊富
・業務効率化にも有効
これらは企業だけでなく、消費者のメリットにも繋がります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
動きと言葉で情報を伝えられる
動画は、動きと言葉で情報を伝えられる点が特徴です。話をしているような情報伝達が可能なので、文字で表しにくい雰囲気や世界観も伝えやすく、ナレーションやセリフ、BGMなどといった演出も可能になります。
このような要素により、画像などと比べ消費者の記憶にも残りやすいという点は、DXの手段として動画を活用する大きなメリットだと言えます。
柔軟な情報伝達が可能
動画でのセールス活動には、場所や時間の制限がありません。動画を送付してさえおけば、消費者や取引先の担当者は好きなタイミング・場所でそれを見ることができ、気になる部分は繰り返し見ることも可能です。
対面でのセールスと異なり場所や時間の制限がなく、柔軟な情報伝達が叶う点も、動画によるDXのメリットです。
画像よりも情報量が豊富
文字や画像で伝えられる情報量は限られています。しかし、動画を使えば、これらよりも多くの情報をわかりやすく相手に伝えることができます。
同じ相手に情報を伝える手段ではあっても、文章や広告よりも動画の方が、豊富な情報量を載せられるのです。
業務効率化にも有効
動画は、一度制作すれば、その後何度も活用することができます。既存動画を活用すれば、その後のリソースを節約し、業務を効率化することが可能です。
例えば、商品の紹介動画を制作すれば、その後商品の説明をしたい時に人的・時間的リソースを割くことなく、動画を流すだけで商品の紹介を行えます。これにより、人件費を削減できるほか、リソースをコア業務に集中させることができるようになります。
動画を活用したDXで業務の効率化が進めば、企業の競争力も向上させることができるでしょう。
動画でDX推進を成功させるポイント
動画でのDX推進を成功させるポイントとしては、次のようなことが挙げられます。
・動画制作手順を標準化する
・消費者の目線を意識する
企業が動画を活用したDXを円滑に進めるためには、これらのポイントを押さえておく必要があります。
幅広く動画を活用する
DXの手段として動画活用を進める際には、幅広く動画を活用することが大切です。
動画は、営業やマーケティング、人材育成などあらゆる業務に活用できます。一部の範囲に限定したり既存の方法にとらわれたりせず、積極的な動画活用を検討しましょう。
動画は、課題解決の手段として効果的な場合もあります。自社が抱えている課題を洗い出し、それを動画で解決できないか検討するのもDXおよび業務改善を進めるひとつの方法でしょう。
動画制作手順を標準化する
動画を制作できる人材や部門が限られてしまうと、動画制作のハードルが上がり、多方面への積極的な動画活用が行えません。動画を活用したDXをスムーズに進めるためには、動画制作の手順と体制を標準化し、誰でも動画を制作できる状況を整備する必要があります。
動画制作の方法はなるべくシンプルにし、手順をマニュアル化しておけば、動画の積極活用が行いやすくなります。
また、動画制作をアウトソーシングするという選択肢もあります。アウトソーシングにはコストがかかりますが、その分自社の負担を減らすことができ、さらにプロによる質の高い動画作成も期待できます。
消費者の目線を意識する
動画を活用したDXを進めるためには、より良い動画を作成して消費者を魅了する必要があるわけですが、これには消費者や取引先の目線を意識することが重要です。消費者が何を求めているか消費者の目線に立って考え、カスタマーエクスペリエンスを向上させるような動画作成を目指しましょう。
カスタマーエクスペリエンス向上に繋がる動画の例としては、インタラクティブ動画があります。
視聴者側でのアクションが可能なインタラクティブ動画を活用すれば、消費者は飽きることなく、より自身に合った情報を動画から得られ、カスタマーエクスペリエンスは向上すると考えられます。
動画を活用したDX推進事例
最後に、動画を活用したDXの推進事例を2つご紹介します。
三井住友海上火災保険株式会社の事例
三井住友海上火災保険株式会社では、消費者に火災保険の乗り換えについて紹介するために、従来の対面営業や文字・画像DMに代わって動画を導入しました。
ポイントは以下の3点です。
・小役の会話によるユニークな演出
・被保険者へのDMにリンクで送付
動画ならではのわかりやすく興味を引く仕掛けにより、商品をより良い形で訴求し、対面や画像DMよりも効果的で効率的な案内を実現しています。
(参考:https://crevo.jp/projects/8285-2/)
LIFULL HOME’Sの事例
不動産・住宅情報サイトを運営するライフルホームズでは、消費者にサイトの魅力を伝え利用を促進するためのプロモーション動画を導入しました。
・サイトの機能を実際の操作画面を提示して説明
出演者の会話による親近感の演出や実際の操作画面を流しての使い方の説明は、動画の特性を活かしたものだと言えるでしょう。
文字や画像では伝えにくい要素を動画でうまく伝え、それを、ウェブプロモーションとして配信することによりサービスへの興味喚起を促した実例です。
(参考:https://crevo.jp/projects/2440/)
動画配信については、こちらの記事でも解説しています。具体的な活用にお悩みある方はこちらもご確認ください。
(参考:オンデマンド配信とは?メリット・デメリット・ライブ配信との違い等を解説)
まとめ
DX推進にはさまざまな手段がありますが、動画の活用はその中でも比較的実行しやすい手段です。近年では簡単に動画を制作できるデバイスやツールも登場しているので、これらを活用すれば、動画制作のハードルを下げることも可能でしょう。
動画は、文字や画像では伝わりにくいことも明確に伝達できる手段です。まずは自社の課題を洗い出し、その解決手段としての動画活用を検討してください。
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