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ここ数年、ECの市場規模は拡大を続けています。
物販はもちろん、サービスの販売においてもECを経由した取引は増えており、その規模は20兆を超えるほどになりました。
この流れを受け、新たにECサイトの立ち上げを検討している企業は少なくないでしょう。

とはいえ、ニーズに合った理想のECサイトを構築するには、その手順や注意点などについてしっかりと把握しておく必要があります。知識が不十分なままサイト構築を進めた場合、効率的な作業ができなかったり、ニーズに合わないサイトが出来上がってしまったりする恐れがあるためです。

そこで今回は、ECサイトの構築について、手順や注意点を詳しく解説します。
サイト構築を検討している担当者の方は、ぜひご一読ください。

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ECサイトの構築方法の種類と特徴

ECサイトの構築方法には、複数の種類が存在します。この種類を運営の型で大きく分類すると、次の2つの型に分けられます。

  • ECモール型
  • 自社EC型

それぞれの型の特徴について見ていきましょう。

ECモール型

ひとつの通販サイトの中に複数のショップが出店しており、それらを取りまとめてネット上のモールとして運営するECサイトを、「ECモール型」と呼びます。「Amazon」や「楽天市場」などが、その代表例です。

ECサイトの構築方法としては、このECモール内に出店するという選択肢があります。この形でのサイト構築には、次のような特徴があります。

  • 集客力を得られる
  • 手軽にサイト構築ができる
  • 手数料や利用料が継続的にかかる
  • カスタマイズ性が低い
  • ライバルが多い

ECモールへの出店では、コストや手間をかけずにサイト構築ができます。また、モール自体の集客力で、多くの人に商品を見てもらうことも可能です。
一方で、継続的なコストが発生する点、思い通りのサイト構築ができない点は、デメリット。同じモール内で同じ商品を扱う店舗があれば、競争が激しくなる恐れもあります。

自社EC型

自社のECサイトを単独で立ち上げ運営していく方法を、「自社EC型」と呼びます。
自社EC型のサイトを立ち上げる場合、選択できる具体的な構築方法には、次のような種類があります。

【ASP】
アプリケーションを用いてサイト構築を行う方法

  • コスト・手間を抑えられる
  • 常に最新の機能を利用できる
  • 継続的な利用料や手数料がかかる
【クラウドEC】
クラウド上のプラットフォームを用いてサイト構築を行う方法

  • 低コスト(ASPよりは高くなる)でカスタマイズ性も確保できる
  • 常に最新の機能を利用できる
【オープンソース】
公開されている無料のソースコードをもとにサイト構築を行う方法

  • 自由度が高い
  • ソースコード自体は無料で利用できる
  • 構築に技術とコストが必要
【パッケージ】
ECに必要な機能をまとめたパッケージソフトを用い、サイト構築を行う方法

  • 柔軟性の高いサイト構築ができる
  • 構築に技術とコストが必要
【フルスクラッチ】
ゼロからサイト構築を行う方法

  • 自由度がもっとも高く独自性の高いサイト構築ができる
  • コスト・人材・時間の十分なリソースが必要

このように、構築方法によって特徴は大きく異なります。自社EC構築にあたっては、自社のニーズと構築方法の特徴をよく比較することが大切です。

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ECサイトの構築サービスを選ぶ際のポイント

ASPやクラウドECなど、ECサイトの構築にあたって既存サービスを利用する場合には、必ず次の4点についてよく確認する必要があります。

  • コスト
  • 機能
  • セキュリティ
  • サポート体制

ここでは、各ポイントについて詳しくご紹介します。

コスト

サイト構築にかかるコストは、同じ構築方法であっても、サービスによって大きく異なります。料金形態にもそれぞれ違いがあるため、EC立ち上げを検討する企業は「どのサービスにどれくらいのコストが発生するのか」を事前によく確認しておかなければなりません。

例えば、ASPの場合、初期費用が無料というサービスが存在します。しかし、初期費用がかからなくても、手数料やシステム利用料などの継続的な月額費用がかかることは多いです。
他にも、機能やサービスを追加するごとに追加費用が発生するケースもあるでしょう。

サービス選定においては、初期費用と運用費用の両方を把握しておくことが大切です。
それを自社の年商や予算と比較した上で、コスト面で無理のないサイト構築・運用が可能なサービスを選ぶようにしましょう。

機能

ECサイトの構築では、機能も重視する必要があります。
いくら料金が安くても搭載できる機能が少なかったり希望の機能が搭載できなかったりすれば、サイトの使いやすさは低下してしまいます。
また、機能を追加するごとに料金がかかり、結果としてコストが高くなるサービスもあるので、機能とコストのバランスについては慎重な見極めが必要でしょう。

一般的には、クラウドECやオープンソース、パッケージ、フルスクラッチは拡張性があり、機能も充実させやすい傾向にあります。
一方、モール型やASPの場合、機能は限られますが、コストや手間は軽減できます。
自社のニーズおよびその優先順位によっても、選ぶべきサービスには違いが出るでしょう。

セキュリティ

ECサイトでは、顧客の個人情報やクレジットカード情報など、非常に重要な情報を扱います。これらの情報がもし漏洩してしまったとしたら、企業も顧客も大きな被害を受けることとなり、そのECサイトはもちろん、企業自体の信頼性も低下してしまうでしょう。
このようなリスクを防ぎ、情報を強固に守るためには、万全なセキュリティが必要です。

よって、サイト構築サービスの選定では、そのサービスのセキュリティ面にも注目しなければなりません。システムとインフラの両面で、多重的で隙のないセキュリティ体制を構築しているサービスを選ぶようにしましょう。

サポート体制

ECサイトの構築サービスは、なるべくサポート体制が手厚いものを選ぶことをおすすめします。サポートが厚ければ、万が一ECの構築・運用でトラブルや不明点が発生した場合にも、ベンダーによる速やかな対応を受けることができます。

また、どの範囲までのサポートに対応しているかという点もよくチェックしておきましょう。ベンダーの中には、ECサイト構築だけでなく、その運用方法までサポートしてくれるところもあります。また、サポート内容による追加料金についても確認するようにしてください。

ECモール型の構築手順

ここからは、ECサイトの構築の流れを手順ごとに確認していきましょう。
まずご紹介するのは、「ECモール型」のサイト構築について。その手順は、次の4つです。

手順①アカウント登録をする
手順②決済方法・配送方法を設定する
手順③商品を登録する
手順④オープン

各手順を詳しく確認していきます。

手順①アカウント登録をする

ECモールへの出店という形でECサイトを構築する場合、その作業は比較的簡単です。

まずは、出店したいECモールでアカウント登録を行います。表示される指示に従い、ショップや責任者等の基本情報を入力していきましょう。
未確定の情報で後から追加・変更ができるものは飛ばしても構いませんが、それができないドメイン名などはあらかじめ決めておくようにしてください。

手順②決済方法・配送方法・デザインを設定する

アカウント登録が終わったら、決済方法や配送方法、デザインの設定に移ります。

ECモールではさまざまな決済方法が準備されており、その中から出店者は、自店で適用する決済方法を選びます。
近年では、キャッシュレス決済の多様化により決済手段が増えました。あらゆる決済方法を整備しておくことはカゴ落ち防止に繋がりますが、各決済手段には手数料や利用料がかかるため、コスト面を考えると全てを選択するのは難しいでしょう。
そのため、出店者は顧客のニーズと自社の予算を踏まえて、決済手段を選ばなければなりません。

また、配送方法については、配送料や配送会社を決定する必要があります。
社内で対応しきれない大規模な商品取引が見込まれる場合には、受注・発送作業の外注や倉庫の確保についても検討しなければなりません。これらの手配は、事前に進めておくようにしましょう。

デザインについては、ECモールへの出店の場合、既存のテンプレートから選ぶのが一般的です。このデザインは後から変更することもできるため、この段階で急いで最終デザインを決定する必要はないでしょう。

手順③商品を登録する

基本のショップページができたら、商品登録に入ります。

販売する商品の写真とその情報、説明文などを登録し、商品ページを作成します。
この時掲載する写真の質は、売り上げを大きく左右します。商品を魅力的に、そしてわかりやすく写すことが大切です。この作業は、プロのカメラマンに依頼するのもひとつでしょう。
また、説明文には、商品について顧客が知りたいと思う情報を詳しく記載し、実際に品物を手に取ることのできないネットショッピングの不安を払拭するよう心掛けましょう。

手順④オープン

これらの作業が完了すれば、モール内でショップをオープンすることができます。
運営しながら、顧客の反応や売り上げをもとに改善を図り、より良いサイト構築を目指しましょう。

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自社EC型の構築手順

次に、自社独自でECサイトを構築を行う「自社EC型」の場合の、サイト構築手順についてご紹介します。
主な手順は、次の10ステップです。

手順①ECサイトのコンセプトを明確にする
手順②システムの要件定義を行う
手順③ECプラットフォームを選定する
手順④ECサイトのデザインを制作する
手順⑤「特定商取引法に基づく表記」の文面を作成する
手順⑥プライバシーポリシーの文面を作成する
手順⑦メールのフォーマットを準備する
手順⑧商品を登録する
手順⑨テスト注文を行う
手順⑩オープン

「自社EC型」は、「ECモール型」に比べ手順が多く、構築に手間がかかります。各手順について、詳しく見ていきましょう。

手順①ECサイトのコンセプトを明確にする

自社ECの構築にあたってまず行うことは、ECサイトのコンセプトを定めることです。
「どんなサイトを作成したいか」「何をテーマにするか」「どんなブランドイメージを作りたいか」「どんな商品を扱い、どんな層をターゲットにするか」など、ECサイトの基礎となるコンセプトを明確に定義しましょう。

このコンセプトがしっかり確立されていないと、その後のサイト構築や運営に支障が生じる恐れがあります。
多くのライバルサイトの中から選ばれるECサイトを目指し、独自性のある魅力的なコンセプトを設定してください。

またコンセプトを固めたら、中長期的な事業計画についても策定していきましょう。

手順②システムの要件定義を行う

次に、システムの要件定義を行います。
この要件定義とは、ECサイトの構築にあたって要求したい機能や進め方を明確にすること。目的や予算、スケジュールを考慮しながら、ECサイトに求める要件を定義していきます。

自社のニーズに沿ったECサイトを構築するには、この事前作業が非常に重要です。後から後悔することのないよう、実際の業務フローを具体的にイメージしたり、ライバル社のサイトを参考にしたりしながら、適切な要件を定めましょう。

手順①のコンセプト決めや手順②のシステムの要件定義で「成功しているECサイトを参考に作りたい」という方は下記の記事を参考にしてみてください。

参考:ECサイトの成功事例10選を業界別に紹介:売上アップのコツも解説

手順③ECプラットフォームを選定する

コンセプトと要件の定義が終わったら、ECサイトのプラットフォームを選定します。
自社ECの場合、最初にご紹介した次の構築方法から採用するものを選びます。

  • ASP
  • クラウドEC
  • オープンソース
  • パッケージ
  • フルスクラッチ

構築方法を決めたら、それに対応する具体的なシステムを絞っていきます。
システムは自社のニーズを踏まえて選定・比較し、できるだけ複数社に見積もりを取るようにしましょう。その際に、各社に詳しいサービス内容とコストを確認し、自社のニーズを満たせるシステム会社を選定します。
後から「したいことが実現できなかった」「多額の追加料金が発生した」などというトラブルが発生することのないよう、この段階でしっかりと各システム会社でできることやそれにかかる料金を確認しておくことが大切です。

各手法の費用相場や、貴社の年商に合わせたプラットフォームの選定方法は下記の記事で詳述しています。ぜひご覧ください。

参考:ECサイト構築の費用相場は?手法別に比較して解説:見積もりのポイント等も紹介

手順④ECサイトのデザインを制作する

プラットフォームが決まったら、ECサイトのデザインを制作していきます。
ECサイトのデザインは、そのショップのコンセプトを表し、売り上げにも大きく関わる重要なポイントです。サイトを作成するコンセプトや目的、そしてユーザーからの使いやすさを重視したデザインを目指しましょう。
サイトデザインでは、お洒落なデザインや機能の多様さを重視しすぎて、ユーザビリティが低下してしまうこともあるので気を付けてください。

また、システムによってどこまで自由にデザインできるかは異なるため、その範囲についても事前に確認しておく必要があります。
自社にデザイナーがいない場合には、外部のデザイナーに外注することも検討しましょう。

この段階で、デザインとともに決済手段や配送方法についても詳しく決めていきます。

手順⑤「特定商取引法に基づく表記」の文面を作成する

ECサイトには、「特定商取引法に基づく表記」を掲載する必要があります。
ここで表記する一般的な項目は、次のようなものです。

  • 販売業者
  • 運営責任者
  • 住所、電話・FAX番号
  • メールアドレス
  • URL
  • 商品以外の必要代金
  • 注文・支払い方法
  • 支払期限
  • 引渡時期
  • 返品・交換について など

この文面の作成も、専門部に法律面での確認をしながら進めていきましょう。

手順⑥プライバシーポリシーの文面を作成する

個人情報を取り扱うECサイトでは、プライバシーポリシーも掲載しなければなりません。この文面についても、専門部に確認しながら制作します。

手順⑦メールのフォーマットを準備する

ECサイトでは、サイトからユーザー宛てにメールを送信することがあります。例えば、「会員登録完了のお知らせ」や「受注確認」「発送完了のお知らせ」など。
オープン後スムーズに運用を開始できるよう、これらのメールのフォーマットの準備も始めておきましょう。

手順⑧商品を登録する

商品登録の準備も随時進めていかなければなりません。取り扱う商品数にもよりますが、この作業には時間がかかります。

商品登録にあたっては、商品写真の用意や商品の採寸、説明文の作成などの作業が必要になります。写真や説明文のわかりやすさはユーザーによる購買を左右するため、プロに依頼することも検討しながら、こだわりを持って作成してください。

また、大量の商品をひとつずつ登録するには、かなりの時間がかかります。効率的に作業を進めるため、事前に作ったデータを後からCSVなどで一括登録しても良いでしょう。

手順⑨テスト注文を行う

ECサイトの準備が整ったら、テスト注文を行います。通常のユーザーと同じ導線でネットショッピングを行い、問題はないか確認しましょう。
このテストでは、「システムが正確に動くかどうか」だけではなく、「ユーザー目線での使いやすさ」や「会社側の業務との連携はうまくいくかどうか」もよくチェックしておく必要があります。

運用開始してからトラブルが発生することのないよう、慎重にテストを進めてください。

手順⑩オープン

テストに問題がなければ、ECサイトをオープンさせます。
オープンしたてのECサイトは知名度が低いため、最初から売り上げを伸ばすのは難しいですが、Web広告やSNS、キャンペーンなどをうまく活用して流入数・購買数を向上させていきましょう。
短期の結果だけを見るのではなく中長期的な結果を目指して施策を実行していくのが、ECサイト運用のコツです。

また、ECサイトからの受注や問い合わせに会社側がスムーズに対応できるよう、業務フローやトラブル対応のマニュアルを整備しておくと安心です。

ECサイト制作の前に準備が必要なもの

ECサイトの制作にあたっては、事前に以下のようなものの準備が必要です。

  • コンテンツ
  • 写真
  • 商品説明文
  • サーバ
  • SSL証明

それぞれどのようなものか、確認していきましょう。

コンテンツ

コンテンツは、集客手段として有効です。ECサイトに魅力的なコンテンツを充実させることで、顧客の流入数アップが期待できます。

例えば、アパレルを扱うサイトであればコーディネートやトレンド情報を掲載する、食品を扱うサイトであればレシピをコンテンツ化するなど。

顧客にとって価値のある情報を発信することで集客を促すコンテンツマーケティングは、近年主流の集客方法。
ただ商品を販売するだけでなく、コンテンツとしても価値のあるECサイトを目指すため、サイト構築の前にその方向性の決定や準備を進めておきましょう。

写真

ECサイトでは、扱う商品の写真が重要な役割を果たします。実際に商品を見ることができない分、写真でその特徴や魅力をユーザーに伝える必要があるためです。そのためには、商品1つにつき、あらゆる面から見た複数の写真が必要でしょう。

また、顧客を惹きつけるには、写真自体の雰囲気がコンセプトに合った魅力的なものであることも大切です。
写真にこだわるなら、プロのカメラマンに依頼することも検討しましょう。

商品説明文

商品ページには、写真だけでなく説明文も必要です。
この説明文では、商品の特徴を客観的な目線でわかりやすく、具体的に伝えるようにしましょう。また、デメリットや注意点もきちんと伝えるようにしてください。
直接商品を手に取れないネットショッピングだからこそ、ユーザーが知りたいと思う情報を丁寧に説明文に載せることが大切です。

それぞれの商品に対し説明文を作成するには、時間と労力が必要です。この作成は早い段階から始めておくことをおすすめします。

サーバ

オープンソースやパッケージ、フルスクラッチでECサイトを構築する場合には、自社でサーバなどのインフラを準備しなければなりません。そのため、事前にサーバの選定を進めておく必要があります。
機能面やセキュリティ面を比較しながら、自社ニーズに適したサーバを選びましょう。

ただし、ASPやクラウドECの場合は自社インフラの用意は不要です。

SSL証明

SSLとは、送受信するデータを暗号化して脅威から守る仕組みのこと。SSLへの対応は、リスク回避と信頼性向上のために重要です。
特に顧客の個人情報を扱うECサイトにとって、SSL対応は必須だと言えるでしょう。

自社サイトにSSLを導入するためには、認証局に申請をしてSSL証明書を取得しなければなりません。この手続きには数日〜数週間かかるため、早めに手続きを始めておきましょう。

SSL証明をする具体的なメリットや手順などについては、下記の記事にまとめています。より詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

参考:httpとhttpsの違いとは?https化する方法等も解説

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ECサイトを制作する際の注意点

ECサイト制作にあたっては、必ず次の4つの点に注意するようにしてください。

  1. オープンソースでのサイト制作にはリスクがある
  2. 制作会社によってサイトの出来は変わる
  3. 綿密な要件定義を行う
  4. システム乗り換えによるユーザビリティ低下に注意

各注意点についてその詳細をご説明します。

1.オープンソースでのサイト制作にはリスクがある

オープンソースでは、公開されているソースコードを用いてサイト構築を行います。
このソースコードは無料で利用可能。基本の初期費用を抑えつつ、カスタマイズ性に優れた構築方法です。

しかし、オープンソースには一定のリスクがあります。ソースコードがオープンになっている分、サイバー攻撃の対象となりやすく、ベンダーによる保証やサポートもありません。ECサイトを運用する会社は、自社で保守運用まで担う必要があります。
また、ソースコード自体は無料であっても、それをもとにサイト構築を進めるには多大なリソースが必要になり、結果としてコストが嵩む可能性もあります。

オープンソースを利用する場合には、これらのリスクについて把握し、対策を整備しておく必要があります。

2.制作会社によってサイトの出来は変わる

制作会社によって、サイトの出来は変わります。制作会社また担当者によって、ECサイト構築に対する技術や知識、センスが大きく異なるためです。

技術や知識がない制作会社にECサイト構築を依頼してしまった場合、希望したサイトができなかったり作業に必要以上の時間がかかってしまったりする恐れがあります。依頼する制作会社を選ぶ際には、必ず過去の事例やポートフォリオなどを確認するようにしましょう。

また、後から多額の追加費用を請求されることのないよう、制作会社の選定時には明確かつ詳しい内容の見積もりを出してもらうようにしてください。

3.綿密な要件定義を行う

複数あるECサイトの構築手順の中でも、重要性が高いのが、要件定義。この要件定義を綿密に行っておくことで、目的やコンセプトから逸れずに、スムーズなサイト構築を実現できます。

要件定義として固めておきたいのは、サイト構築の目的やコンセプト、デザイン、機能など。これらの項目について、予算やスケジュールを踏まえながら詳しく決めていきます。
良いECサイトを作成するためには、この要件定義の作業をなるべく丁寧に行うようにしてください。

4.システム乗り換えによるユーザビリティ低下に注意

ECサイトは、数年ごとにシステムを改修しなければならない場合があります。また、サイト自体をリニューアルし、それを機にシステムを乗り換えることもあるでしょう。

このような場合には、「ユーザビリティを下げないこと」が重要になります。
実際に、改修・リニューアルを機にシステムを変更し多機能化した結果、ユーザーからの使い勝手が悪くなってしまったり、リニューアルでサイトのデザインを変えすぎて従来のUIを消失させてしまったりして、顧客が離脱してしまった例は多く存在します。

システム改修や乗り換え、リニューアルに際しては、ユーザビリティを重視するようにしましょう。

ECサイト構築は長期的な視点が大切

ECサイトの構築・運営では、長期的な視点を持つことが大切です。

現代社会は変化が激しく、消費者のニーズも多様化していっています。今集客できているECサイトも、そこで売れている商品も、その人気が続くとは限りません。
このような変化に対応し、長期的に集客・売り上げを確保していくためには、「複数の販売チャネルの整備」また「多様な商品展開」などが効果的です。販売チャネルや商品を増やすには手間もコストもかかりますが、リソースを踏まえつつ、長期的な視点からこれらを検討するようにしましょう。

また、オープンしたてのECサイトは知名度が低く、集客力が弱いです。そのため、最初は思うように売り上げが伸びない可能性があります。
しかし、Web広告やコンテンツマーケティングなど、効果的な集客施策を続けることで、顧客の流入や購買は増えていく可能性があります。
短期の結果で一喜一憂するのではなく、中長期的な施策で成果を判断するようにしましょう。

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まとめ

ECサイトの構築には複数の方法があり、それによって手順は異なります。特に自社ECを構築する場合の手順は多く、スムーズに作業を進めるためには事前準備も必要です。
効率的にECサイト構築を行うには、必要な手順や準備すべきもの、注意点などをよく把握した上で、計画的に物事を進めなければなりません。
また、自社のニーズを明確化し、それに合った方法や制作会社を選ぶことも重要でしょう。


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