お客様に勧める前に、自分で試す。4人月かけたツールを作り直す

この記事を書いたチーム:その他

※この記事は、noteで連載している「AIに、仕事の流れごと任せる」の第4回を転載したものです。元の記事はnoteでお読みいただけます。

株式会社Smallitの足立です。連載「AIに、仕事の流れごと任せる」の4回目です。

前回は、私たちのAI駆動開発のフレームワーク「SMAL WAY(スマルウェイ)」をご紹介しました。つくるのはAI、人は決めて確かめる。タスクや進み具合の管理までAIが持ち、人は人にしかできないことに専念する、という考え方です。

そして最後に、取締役の私自身はまだこのフレームワークで手を動かしたことがない、だから自分で試します、と書きました。今回は、何をつくり、何と比べて確かめるのかを書きます。

なぜ、取締役が自分で試すのか

【エンジニア募集中】フルリモート可◎、売上/従業員数9年連続UP、平均残業8時間、有給取得率90%、年休124日以上 etc.  詳細はこちらから>

私たちの会社には「お客様に提案する前に、まず自社でやる」という決まりがあります。AIの使い方も同じで、自分たちで試して確かめたものだけを、お客様にお勧めすることにしています。

今回はそれを、経営側の人間がやります。開発チームが「できました」と言うのを聞くのではなく、自分で決めて、自分で確かめる。資料を読んで「よさそうだ」と思うのと、自分でやって「本当にそうなった」と言えるのとでは、お客様の前で話す言葉の重みがまったく違うと考えているからです。

もうひとつ理由があります。この連載を読んでくださっている方の多くは、経営や管理の立場にいる方だと思います。私はもともとエンジニアなので、設計まではわかります。ただ今回は、コードを書く側には回りません。経営側の人間が、決めることと確かめることだけで、3段目の開発を回せるのか。それを確かめるには、私がやるのがちょうどいい、と考えました。

……と、もっともらしく書きましたが、元エンジニアとして、久しぶりに自分でものづくりをしてみたかった、というのも正直なところです。

題材は、営業が毎日使っているツール

作り直すのは、SES事業部の営業が毎日使っている「AIマッチング」という社内ツールです。取引先から届く案件の情報を整理して、自社の社員エンジニアや協力会社の人材と、合いそうな組み合わせを営業に示します。

このツールは数年前に、開発チームがパソコンで動かすデスクトップ版として作りました。今も現役で使っています。

ただ、営業は移動中や電話の合間にも案件を探します。外出先でも、パソコンからでもスマホからでも、何も入れずにブラウザですぐ見られるようにしたい。そこで今回、これをWeb版として作り直すことにしました。

試しの題材にこれを選んだのは、当時の工数の実績が残っているからです。

何と比べるか

当時のデスクトップ版の工数は、要件定義・設計に1人月、製造に3人月、テストに1人月。合わせて5人月でした。

今回のWeb版では、要件定義はサーバーなどの基盤まわりだけ、設計もWebにすることで変わる部分だけです。ここは当時とやる範囲が違うので、比べません。

一方、製造とテストは、すべてやり直します。ここは当時と同じものを作るので、比べられます。

当時は、2人で2か月、4人月でした。今回、SMAL WAYで同じものを作ると、何人の、どれだけの時間で済むのか。これを連載の終わりに数字でお見せします。

比べない要件定義と設計にかかった時間も、隠さずに書くつもりです。AIに任せるために、先に決めておく手間がどれだけかかったのか。それ自体が、3段目の開発を考えるうえで大事な情報だと思うからです。

先にお伝えしておく条件

公平に比べるために、条件の違いを先に書いておきます。

ひとつは、今回は動くお手本があることです。デスクトップ版を見ながら作れるので、当時よりも有利です。

もうひとつは、Web版ならではの作業が増えることです。インターネットから安全に使えるようにする仕組みなど、当時は要らなかった作業があります。これは今回に不利な条件です。

そして、作る人が違います。当時は開発チームの2人。今回は、私とAIです。当時の2人に勝てるのか。書きながら、今からちょっとドキドキしています。

私がやること、やらないこと

私がやるのは、前回書いた「人の役割」だけです。何をつくるかを決める。AIから相談されたら判断する。できあがったものを動かして、営業が使えるかを確かめる。

逆に、コードは読みません。SMAL WAYの考え方では、正しく動くかどうかは、人がコードを読んで確かめるのではなく、仕組みで判定するからです。

とはいえ元エンジニアなので、正直に言うと、のぞいてみたくなる気持ちはあります。なのでここに書いて、自分をしばっておきます。

うまくいかないこともあると思います。思ったように進まなかったところ、止まったところも、そのまま書きます。

今回の問い

皆さんの会社の開発では、いちばん時間がかかっているのは、つくることでしょうか。それとも、何をつくるかを決めることと、できたものを確かめることでしょうか。

次回からは、実際に試しながら、まず「先に決めきる」ところを書きます。


足立 高洋|株式会社Smallit 取締役
LinkedIn:https://www.linkedin.com/in/t-adachi/
X:https://x.com/smallitadachi
Facebook:https://www.facebook.com/smallit.adachi

【エンジニア募集中】フルリモートも◎(リモート率85.7%)、平均残業8時間、年休124日以上、有給取得率90% etc. 詳細はこちらから>

Smallitのサービス