こんにちは。新規事業の開発や既存業務の効率化などに使える補助金・助成金の無料診断 / 申請支援を行う『補助金サポート』を提供しているクラウド軍師運営チームです。
日本企業にとって、DXの推進は喫緊の課題です。DXが進まなければ、データを活用した効率的な経営ができず、企業の競争力は低下してしまうでしょう。
とはいえ、DXを進めるにはコストがかかります。レガシーシステムを新しいシステムに入れ替えたり、新たにDX人材を雇用したりする必要があるためです。
しかし、特に中小企業にとっては、この膨大なコストは大きな負担になります。十分な費用を捻出できず、DXを推進できていないという企業も少なくはありません。
そこで活用を検討したいのが、補助金や助成金です。これらの制度では、DXにあたって発生する費用の一部を国や自治体に負担してもらうことが可能です。
これを利用すれば、中小企業は負担を軽減しながらDXを進めることができるでしょう。
では、補助金や助成金にはどのような種類があるのでしょうか。また、申請にあたってはどのような点に注意しなければならないのでしょうか。
そこで今回は、DX推進に利用できる補助金・助成金について詳しく解説します。
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DX推進とは
DXは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略です。まずはこの言葉の意味や内容について確認していきましょう。
DXの定義
日本政府によるIT戦略を取りまとめた「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」では、DXの定義について次のように記しています。
また、経済産業省が企業に求める対応をまとめた「デジタルガバナンス・コード 2.0」では、DXの概要について次のように示しています。
また、そのためにビジネスモデルや企業文化等の変革に取り組むことが重要となる。
これらの内容を要約すると、DXとは「企業があらゆるデジタル技術を活用し、新たな製品・サービスやビジネスモデルを確立するとともにビジネスモデルや文化までも変革して、新たな顧客エクスペリエンスを創出すること」だと言えるでしょう。
DXの特徴は、製品やサービスに留まらず、ビジネスモデルや企業文化、顧客エクスペリエンスなど、企業運営の根幹までを変革する点にあります。
特定の業務をデジタル化する「デジタイゼーション」や業務プロセス全体をデジタル化する「デジタライゼーション」はDX実現の一手段であり、DXと同義ではないので、混同しないように気をつけましょう。
DX推進に必要な要素
DX推進にあたっては、次のような要素が必要だとされています。
- 経営戦略・ビジョンの提示
- 経営トップのコミットメント
- DX推進のための体制整備
- 投資等の意思決定のあり方
- スピーディーな変化への対応力
明確な戦略およびビジョンの提示は、DX推進の軸となるものです。これが明確に提示されていなければ、DXの方向性を定めることはできません。
また、経営トップが率先してDX推進に意欲を見せることも大切です。経営トップがコミットメントすれば、従業員の統制が取りやすくなり、企業全体でDXに臨むことができるでしょう。
次に必要なのが、社内の体制整備。具体的には、DXに対する組織内のマインドセットや取り組みのサポート体制、人材育成・採用体制の構築などが挙げられます。体制整備にあたっては、DX推進の専門部署の設置も検討するとよいでしょう。
DXには投資が必要になりますが、これを適切に行うには、投資に関する意思決定の基準やプロセスの明確化が必須です。
さらに、変化が激しいこれからの社会に適応するためには、変化に対しスピーディーに対応できるビジネスモデルや体制づくりも意識する必要があります。
DX推進にかかるコスト
DXを推進していくためには、大きなコストがかかります。コストがかかる具体的な項目の例としては、次のようなものが考えられます。
【体制整備にかかるコスト】
- 専用チームの立ち上げ・運用費用
- 専門家・専門機関によるコンサルティング費用
【企画・開発にかかるコスト】
- 市場調査費用
- 施設建設・改修費用
- デジタル機器やシステムの導入・リース費用
- デジタル機器やシステムの保守運用費用
【人材育成・採用にかかるコスト】
- DX研修の実施やWeb研修プログラムの作成などにかかる教育費用
- DX人材の採用費用
【宣伝広告にかかるコスト】
- 宣伝広告費用
- 展示会やセミナーの開催費用 など
上記は一例であり、DXにかかるコストの項目や価格は企業によって異なります。
ただし、ビジネスモデルから企業文化までを変革するDXでは、必ず多額のコストがかかります。コスト面で問題があるという場合には、資金調達の手段のひとつとして、補助金や助成金を検討するとよいでしょう。
DXの推進については「DX推進とは?成功事例やポイント等も簡単に解説」でもご紹介しています。
補助金と助成金の違い
中小企業のDX推進にあたっては、補助金や助成金を利用するのがおすすめです。
補助金も助成金も、国や自治体による資金面でのサポートのこと。ただしこの2つには、次のような違いがあります。
- 補助金・・・予算が限られているため、定員があり募集期間も短く、審査があることから必ず受け取れるものではない。また、一か月程度の公募期間を設けるのが一般的であり、この期間内に所定の書類を揃え、申請する必要がある。
多くの場合は、採択件数に対し、応募件数が上回る。提出書類でその妥当性や必要性をアピールできないと、どんなに良い提案をしても採択には至らない。 - 助成金・・・予算の制限がなく募集期間も長いので、審査がなく要件を満たしていれば受け取れる可能性が高い。例えば厚生労働省の所管している「雇用調整助成金」がある(平成26年4月現在)。
どちらも要件を満たしていること、所定の様式に従って申請を行うことが必要であり、要件を満たした事業者には原則給付される。
補助金と助成金の大きな違いは、「受け取りやすさ」にあります。
補助金は、要件を満たしていても必ず採択されるわけではありません。多くの場合、採択予定数を応募数が上回るため、多数の事業が審査落ちしてしまいます。1番最難関と言われている事業再構築補助金の場合、採択率は約48.1%となっています。
一方の助成金は補助金に比べ受け取りやすいです。要件を満たしてさえいれば原則支給されるものなので、採択予定数や予算に結果が左右されることはありません。
補助金も助成金もそれぞれに応募要件が定められているので、自社に合ったサポートを見極め、募集期間内に手続きを行うようにしましょう。
DX関連の主な補助金・助成金
DXに関連する代表的な補助金・助成金としては、次の6つが挙げられます。
- IT導入補助金
- ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
- 事業再構築補助金
- 小規模事業者持続化補助金
- キャリアアップ助成金
- 自治体独自の補助金・助成金
各補助金・助成金について、その内容を詳しくみていきましょう。
1.IT導入補助金
IT導入補助金は、ITツールの導入をサポートする、中小企業や小規模事業者向けの補助金です。ITツール導入による業務効率化や売上向上、リスク低減、企業間取引のデジタル化促進などを目的に、2017年から開始されました。
2023年度のIT導入補助金は、次の3つの枠で構成されています。
- 通常枠(A・B類型)
- セキュリティ対策推進枠
- デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型・複数社連携IT導入類型・商流一括インボイス対応類型)
上記の枠および類型によって、補助対象や補助額、補助率は以下のように異なります。
【通常枠・セキュリティ対策推進枠】
通常枠A類型(プロセス数1以上) | 通常枠B類型(プロセス数4以上) | セキュリティ対策推進枠 | |
補助対象 | ソフトウェアの購入費・クラウドの利用料(最大2年分)・その他導入関連費 | 独立行政法人情報処理推進機構の「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に記載されているサービスの利用料(最大2年分) | |
補助額 | 5〜150万円未満 | 150〜450万円以下 | 5〜100万円 |
補助率 | 2分の1以内 |
【デジタル化基盤導入枠】
デジタル化基盤導入類型 | 複数社連携IT導入類型 | 商流一括インボイス対応類型 | ||
要件 | 会計・受発注・決済・ECから1機能以上 | 会計・受発注・決済・ECから2機能以上 | ― | ― |
対象 | 会計・受発注・決済・ECに関するソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費 | 「①基盤導入経費」「②消費動向等分析経費」「③代表事業者が参画事業者をとりまとめるために要する事務費、外部専門家謝金・旅費」の3種 | インボイス制度に対応した受発注機能を有するクラウド利用料(最大2年分) | |
補助額 | 〜350万円まで、50万円以下部分 | 〜350万円まで、50万円超~350万円部分 | ①基盤導入経費・・・〜350万円 ②消費動向等分析経費・・・50万円×人数 ③代表事業者が参画事業者をとりまとめるために要する事務費、外部専門家謝金・旅費・・・(①+②)×10%に3分の2を乗じた額、または200万円のうちいずれか低い方 | 〜350万円まで |
補助率 | 4分の3以内 | 3分の2以内 | 4分の3または3分の2以内 | 中小企業・小規模事業者は3分の2以内、その他は2分の1以内 |
各枠・類型においては、さまざまな要件が設定されています。
制度の詳細については、「IT導入補助金2023」をご確認ください。
2.ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
近年、ビジネスに関わる制度変更が増えています。例えば、働き方改革や雇用保険の適用範囲の拡大、インボイス制度など。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金、いわゆる「ものづくり補助金」は、このような制度変更に中小企業や小規模事業者が対応するための開発・設備投資をサポートするための補助金です。
ものづくり補助金は、次の5つの枠で構成されています。
- 通常枠
- 回復型賃上げ・雇用拡大枠
- デジタル枠
- グリーン枠
- グローバル市場開拓枠
各枠の補助対象と補助上限額、補助率は次のとおりです。
通常枠 | 回復型賃上げ・雇用拡大枠 | デジタル枠 | グリーン枠 | グローバル市場開拓枠 | |
対象 | 革新的な製品・サービス開発、または生産プロセスやサービス提供方法の改善に必要な設備・システム | 業況が厳しい事業者が賃上げや雇用拡大に取り組むための革新的な製品・サービス開発、または生産プロセスやサービス提供方法の改善に必要な設備・システム | DXに資する革新的な製品・サービス開発、または生産プロセスやサービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム | 温室効果ガス排出削減に資する取り組みに応じ、革新的な製品・サービス開発、または炭素生産性向上を伴う生産プロセスやサービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム | 海外事業の拡大などを目的とした設備投資 |
補助上限額 | 750〜1,250万円 | 750〜1,250万円 | 750〜1,250万円 | エントリー:750〜1,250万円 スタンダード:1,000〜2,000万円 アドバンス:2,000〜4,000万円 | 3,000万円 |
補助率 | 2分の1 (小規模・再生事業者は3分の2) | 3分の2 | 3分の2 | 3分の2 | 2分の1 (小規模・再生事業者は3分の2) |
また、対象の取り組みが終了した後に、3〜5年での大幅な賃上げに取り組む事業者に対しては、特例として補助上限額が100〜1,000万円上乗せされます。この特例を受けるには、要件を満たした事業計画の策定が必要です。
この補助金を活用すれば、DXに必要な設備やシステム導入にかかる事業者の費用負担を軽減することができます。全体の採択率は約50%と年々競争率が増している補助金になっています。言い換えれば、それだけ経営者様にとってDX化の需要は高まっているということでしょう。
各枠には細かな要件が定められているので、「ものづくり補助金総合サイト」から必ず詳細を確認するようにしてください。
3.事業再構築補助金
2020年に世界的に感染拡大した新型コロナウイルスは、多くの企業に打撃を与えました。
事業再構築補助金は、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の変化に対応するための中小企業の事業再構築をサポートするための補助金です。新分野への展開や事業・業種・業態の転換、また事業再編にあたっての費用の一部を国が負担します。
事業再構築補助金は、次の7つの枠で構成されています。
- 成長枠
- グリーン成長枠(エントリー・スタンダード)
- 卒業促進枠
- 大規模賃金引上促進枠
- 産業構造転換枠
- 最低賃金枠
- 物価高騰対策・回復再生応援枠
各枠の補助対象と補助額、補助率は次のとおりです。
成長枠 | グリーン成長枠 | 卒業促進枠 | 大規模賃金引上促進枠 | |
対象 | 建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連費、広告宣伝費、販売促進費、研修費 | 建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連費、広告宣伝費、販売促進費、研修費 | 成長枠・グリーン成長枠の補助対象経費に準ずる | 成長枠・グリーン成長枠の補助対象経費に準ずる |
補助額 |
| 【エントリー】
【スタンダード】
| 成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に準ずる | 100〜3,000万円 |
補助率 |
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産業構造転換枠 | 最低賃金枠 | 物価高騰対策・回復再生応援枠 | |
対象 | 建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連費、広告宣伝費、販売促進費、研修費 | 建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連費、広告宣伝費、販売促進費、研修費 | 建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連費、広告宣伝費、販売促進費、研修費 |
補助額 |
※廃業を伴う場合は最大2,000万円上乗せ |
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補助率 |
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上記の中小企業や中堅企業の定義については、事業再構築補助金の公募要項に詳しく記載されているので、確認するようにしてください。
この補助金は、あらゆる変化に迫られる現代の企業をサポートするものです。
事業の再構築にはかなりのコストがかかりますが、事業再構築補助金を活用すればその負担は軽減され、また取り組み後には、各企業は業務効率や環境の効率化などの効果を得られるでしょう。
しかしながら2023年度においては、2024年2月〜3月に予定されている公募回が最後になると言われていますので、現在ご検討の経営者様は次回の公募に必ず申請されることをオススメします。
4.小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取組みを支援する制度で、販路開拓等に取り組む小規模事業者に対し、その経費の一部を国が負担するものです。これによる雇用や生産性向上、持続的な発展の実現を目的として制度設計されました。
小規模事業者持続化補助金は、次の5つの枠で構成されています。
- 通常枠
- 賃金引上げ枠
- 卒業枠
- 後継者支援枠
- 創業枠
この補助金の対象や補助上限額、補助率は次のとおりです。
通常枠 | 賃金引上げ枠 | 卒業枠 | 後継者支援枠 | 創業枠 | |
対象 | 機械装置等費、広報費、Webサイト関連費、展示会等出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費 | ||||
補助上限額 | 50万円 | 200万円 | |||
補助率 | 3分の2 | 3分の2 (赤字事業者は4分の3) | 3分の2 |
※インボイス特例として最大50万円の上乗せ有り
この補助金の対象者は、常時使用する従業員数5人以下の商業・サービス業、常時使用する従業員数20人以下の宿泊・娯楽業、常時使用する従業員数20人以下の製造業その他の法人・個人事業・特定非営利活動法人です。
詳しい要件については、小規模事業者持続化補助金の公募要領をご確認ください。
5.キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、非正規雇用者のキャリアアップを促進する制度です。非正規社員を正社員にしたり、その処遇を向上させたりした事業者には、助成金が給付されます。
DX推進における人材整備にも、この制度は役立つでしょう。
キャリアアップ助成金は、次の6つのコースで構成されています。
- 正社員化コース
- 障害者正社員化コース
- 賃金規定等改定コース
- 賃金規定等共通化コース
- 賞与・退職金制度導入コース
- 短時間労働者労働時間延長コース
コースごとの助成金額は次の通りです。
正社員化コース | 障害者正社員化コース | 賃金規定等改定コース | |
1人あたり(1事業者あたり)の助成額 | 【有期雇用労働者】
【無期雇用労働者】
|
※障害の程度や診断内容、有期・無期によって異なる | 【3%以上5%未満】
【5%以上】
|
賃金規定等共通化コース | 賞与・退職金制度導入コース | 短時間労働者労働時間延長コース | |
※1事業所あたり | 中小企業40万円または56万8,000円 大企業30万円または42万6,000円 ※1事業所あたり |
|
コースによっては加算額が設定されているものもあります。
各コースの詳細については、厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内」また障害者正社員化コースについては厚生労働省の詳細ページをご確認ください。
6.自治体独自の補助金・助成金
補助金や助成金の中には、自治体が独自に設置しているものもあります。
例を挙げてみましょう。
- 東京都 サイバーセキュリティ対策促進助成金
- 東京都 DXリスキリング助成金
上記のような補助金・助成金は、DXにおいても役立つでしょう。
ただし、補助金・助成金の有無や内容は自治体によって異なります。DX推進にあたっては、地域の制度についても調べてみるようにしましょう。
地域特有の補助金は募集期間が極端に短いものもあり、国の補助金制度とは別軸での公募がなされています。DX推進にあたっては、地域の制度の詳細を確認するようにしましょう。
DX補助金・助成金の申請から受給までの流れ
DXの推進と補助金・助成金の申請・受給は、次のような流れで行うのが一般的です。
- 事前準備(要件の確認等)、要件に応じた事業計画書等書類の作成
- 補助金・助成金への応募手続きの実施
- 採択結果の通知、採択の場合は交付申請手続きの実施
- 事業への取り組み
- 実施報告書の提出
- 事務局による検査と補助額の確定
- 補助金・助成金の請求
- 補助金・助成金の支給
このように、手続きは複数の手順で進められます。事業者は、応募時に要件に合った書類を事務局に提出し、取り組み後にも報告書を提出しなければなりません。
また、各種手続きや給付のタイミングは、補助金・助成金の種類によって異なります。多くの場合、給付のタイミングは事業の取り組み後になるようです。
応募にあたっては、事業者はその補助金・助成金の手続きの流れをよく確認し、無理のないスケジュールを立てておかなければなりません。さらに、必要な書類や手続きの失念にも気をつけるようにしましょう。
DX推進に補助金・助成金を活用する際の注意点
DXの推進に補助金や女性を活用する場合には、次の3つのポイントに注意するようにしましょう。
- 「受け取りやすさ」の違いを理解しておく
- 給付は取り組みの後になるのが一般的
- 事務手続きにもコストと手間がかかる
詳しくご説明します。
「受け取りやすさ」の違いを理解しておく
前述のとおり、補助金と助成金では「受け取りやすさ」に大きな違いがあります。
要件さえ満たせば高い確率で受け取れる助成金と異なり、補助金は要件を満たしていても受け取れるとは限りません。事業再構築補助金の場合で、採択率は約48.1%(2022年度平均)。応募した事業の半数近くが審査落ちしている現状があります。
よって、DX推進において特に補助金を利用する場合には、補助金ありきの資金計画を立てるのは避けた方がよいでしょう。補助金が支給されなかった場合に、計画したDXを進められなかったり資金繰りが厳しくなったりする可能性があるためです。
また、助成金の中には補助金に似た制度のものもあり、各補助金や助成金によって要件は異なります。利用する事業者は、それぞれの制度について事前によく確認しておくようにしてください。
給付は取り組みの後になるのが一般的
補助金や助成金が実際に給付されるのは、基本的に取り組みの後です。計画していた取り組み終了後の後払いとなるため、事業者は取り組みにかかる費用全額を一度立て替えなければなりません。
よって、事業者はそのための資金を確保しておく必要があります。
資金を融資でまかなう場合には、期日に間に合うよう、早めに手続きを進めるようにしましょう。
事務手続きにもコストと手間がかかる
補助金や助成金の応募・申請には、複数の書類の提出が必要です。この事務手続きには複雑で時間のかかるものもあるため、事業者は十分なリソースを用意しておかなければなりません。
リソースが十分でないと、事務手続きがスムーズに進まなかったり、不備が発生したり、また手続きが期限に間に合わなかったりする恐れがあります。申請にあたっては、人材と時間、そのための費用をきちんと確保し、余裕をもって事務手続きを進められるような環境を整えることが大切です。
まとめ
DX推進のための事業を行うなら、補助金や助成金の活用を検討しましょう。要件を満たして審査を通過すれば、事業にかかる費用の一部を国や自治体から補助してもらうことができるため、事業者の負担は軽減されます。
ただし、DX推進に役立つ補助金・助成金は複数存在します。これらは同一事業に対して併用できないことが多いため、申請にあたってはどれが自社の事業に合っているのかよく確認しなければなりません。場合によっては専門家への相談も視野に入れる必要があります。
補助金・助成金の申請にあたっては、事前にその内容や要件をしっかりと把握し、最適な内容の給付を無理のないスケジュールで受けられるようにしましょう。
当社は、補助金申請サポートを通じてクライアントのビジネスを支えています。変動する市場に適応するために補助金及び助成金を通じ、コンサルティング業界内での経験を積み上げています。クライアントには無料の補助金診断を提供し最適な補助金プログラムをご提案しています。これまでの実績が示すように90%にも及ぶ採択率と年間500件の多くの成功事例を積み上げており、今後もお客様との連携を大切に伴走支援にて着実な成長を目指しています。
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- ITを活用した業務効率化・DXにお困りの方
- DX推進やIT活用で失敗したくない方
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