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営業組織を強化するための取り組みを、セールスイネーブルメントと呼びます。セールスイネーブルメントでは、営業に関するプロセスを俯瞰的に捉え、全体設計を行うことで、継続的に成果を上げられる営業組織の最適化を目指します。

セールスイネーブルメントという概念は、近年多くの企業に取り入れられ、実際に推進されてきました。これにより成果を上げている企業も存在します。

セールスイネーブルメントが取り沙汰される背景としては、多くの企業において、

  • 営業活動の明確な数値化
  • 組織としてのレベルアップ
  • ニーズのキャッチアップ(機会損失の事前防止)など

が課題と上がるケースが多いため。

セールスイネーブルメントを導入することで、個々人のレベルアップのみならず、組織としてのレベルも向上させる環境を作り出すことができます。

そこで今回は、セールスイネーブルメントに成功した企業の例を8つご紹介します。
セールスイネーブルメント導入の参考にお役立てください。

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成功事例①【Sansan株式会社】

ビジネス向けのDXサービスを提供するSansan株式会社では、次のような課題を抱えていました。

【課題】
・新しい人材の育成・定着*1がうまくいかない
・結果として営業の生産性が低下
・人材開発の強化が必要

*1 新しい人材の育成・定着までのプロセスを人材用語で『オンボーディング』と言います。以後、オンボーディングと記載。

同社では、営業組織の生産性向上のために人員を増やす必要が生じました。しかし、新しく雇用した人材が戦力となるまでには、時間と手間がかかります。この時間と手間をなるべく省略し、効率的で効果的な人材育成によって新たな戦力を追加して、営業組織の生産性を高めることを、同社は目指したのです。
この課題を乗り越える方法としては、次のようなセールスイネーブルメント手法が採用されました。

【方法】
・オンボーディングプログラムを構築
・オンボーディングにおける達成率をKPIで管理
・案件管理の基準を確度から購買プロセスに
・各プロセスの明確な定義付け

Sansan株式会社では、人材育成のための半年間のオンボーディングプログラムを構築。KPIで目標を管理し、正確なマネジメントができる仕組みを作りました。
また、営業における各案件を顧客の購買プロセスで管理するようにし、各プロセスでやるべき事やよくあるシチュエーション、どこで失注しやすいか等を明確に定義。この定義を伝えることで、新しく採用した人材も「今何をすべきか」「何に気をつけるべきか」が即座にわかるようになり、効率的な人材育成が可能になります。
これらの施策により、同社は人材育成の効率化および増員による生産性向上を叶えています。
(参考:https://seleck.cc/1312

成功事例②【NTTコミュニケーションズ株式会社】

電気通信やそれに付随するソリューション事業を行うNTTコミュニケーションズ株式会社では、
営業において次のような課題を抱えていました。

【課題】
・時代の変化に伴い変わる取り扱い商材
・新たな営業スタイル構築
・セールスイネーブルメント導入の必要性

同社の営業組織は、長年営業を担当しており、レガシー商材の営業に強い、比較的高い年齢層の社員が中心。しかし、時代の変化と取り扱い商材が変化していくにつれ、変化への対応が必要になりました。
この変化に対応するための取り組みを、同社では早い時期から段階的に開始。そのひとつが、セールスイネーブルメントによる営業組織の強化です。

【方法】
・SFAの導入、利用促進
・営業データ専門のチームを立ち上げ
・成功事例の共有

まず行ったのは、SFAを導入し、営業活動を見える化すること。ツールの社内での利用を促進し、データ蓄積を始めました。
その後、蓄積してきた営業データを扱い、データドリブンな施策を打ち出す専門のチームを設置。結果としてこのチームが独立した各営業組織を繋ぎ連携させる働きをしたことで、社内におけるセールスイネーブルメントの重要性も浸透していきました。
これらの方法で同社はセールスイネーブルメントを推進し、変化に対応できる営業組織構築を実現させています。
(参考:https://enablement.app/casestudy/ntt-com-2/

成功事例③【株式会社セールスフォース・ドットコム】

クラウドプラットフォームの提供を行う株式会社セールスフォース・ドットコムでは、次のような課題を抱えていました。

【課題】
・中途採用社員の効率的な育成
・売上の拡大とカスタマーサクセス向上

同社では、中途採用した社員が即戦力として働けるような教育プログラムを整え、売上やカスタマーサクセスを向上させることを目指していました。そこでセールスイネーブルメントの一環として教育の面から取り組んだのが、次の施策です。

【方法】
・オンボーディングプログラムの構築

オンボーディングプログラムを導入したことにより、中途採用社員の教育を効率化することに成功。即戦力となる人材育成を実現したことによる営業組織の強化は、売上拡大やカスタマーサクセス向上にも繋がると期待されています。

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成功事例④【凸版印刷株式会社】

印刷テクノロジーをもとにした情報コミュニケーション事業やエレクトロニクス事業を手掛ける凸版印刷株式会社では、次のような課題を抱えていました。

【課題】
・営業スタイルの変革の必要性
・個人だけでなく事業部としての強化

同社では、時代の変化を受け、従来の御用聞き型の営業に限界を感じ、営業スタイルの変革を目指しました。また、トータルソリューション提供にあたっては、個人だけでなく事業部として成長する必要もあると感じていました。
そこで導入されたのが、次のようなセールスイネーブルメント施策です。

【方法】
・セールスイネーブルメントツールの導入により営業メンバーのスキルや成長を可視化
・トレーニング動画を活用したスキルアップ

同社ではツールを利用したセールスイネーブルメントプログラムを実行。営業メンバーが成長しやすい仕組みを作りました。
結果として、案件数は増加、全体のスキルもスコアアップし、営業組織全体の強化に成功しています。
(参考:https://enablement.app/casestudy/toppan/#toppan-2

成功事例⑤【東芝テック株式会社】

リテールソリューションやワークプレイスソリューションを提供する東芝テック株式会社では、次のような課題を抱えていました。

【課題】
・オンライン営業でも温かみのある営業手法を実現したい
・メンバーによって営業スキルにばらつきがある

同社は、新型コロナウイルスの影響によるテレワーク実施において、オンライン営業における差別化を図るとともに、営業スキルの標準化も課題としていました。
そこで行ったセールスイネーブルメント施策が次のものになります。

【方法】
・セールスイネーブルメントツールの導入
・営業担当が商品を紹介し、そのまま資料をダウンロードできる動画を作成

セールスイネーブルメントツールを活用した、動画による商品紹介および資料提供は、温かいオンライン営業を実現するとともに、営業トークや提示資料の均一化も叶えました。動画を活用することで、営業メンバーのスキルの差は埋められ、顧客からも良い評価を受けています。
(参考:https://riclink.jp/case-and-report/case/case09.html

成功事例⑥【トランス・コスモス株式会社】

ITアウトソーシングサービスを展開するトランス・コスモス株式会社は、営業において次のような課題を抱えていました。

【課題】
・100通りにもおよぶサービスラインナップを覚える必要がある
・売れる営業のノウハウを効率的に共有したい

トランス・コスモス株式会社提供するサービスは多様で、営業担当者はその中から、顧客のニーズに合ったものを提案しなければなりません。そのためには、多数のサービスラインナップを頭に入れる必要がありますが、これを効率的に行い、かつ営業ノウハウの共有によりスキルアップを叶える仕組みを、同社は必要としていました。
そこで行われたのが、次の施策です。

【方法】
・セールスイネーブルメントツールを活用し、動画によるサービス教育を可能に
・セールストークのノウハウを動画で配信

多様なサービスラインナップの説明を短い動画で伝えられる仕組みと、動画によるノウハウ共有は、営業担当者の効率的なスキルアップに有効です。また、ツールに情報として蓄積されていくノウハウの今後の活用も期待されています。
(参考:https://riclink.jp/case-and-report/case/case02.html

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成功事例⑦【株式会社プレコフーズ】

業務用の生鮮卸事業を担う株式会社プレコフーズでは、次のような課題を抱えていました。

【課題】
・各営業所での営業プロセスのガラパゴス化
・営業の属人化
・不透明な時代の変化における営業組織の強化

株式会社プレコフーズの5つの営業所では、営業プロセスや営業活動が属人的なものになっていました。どの営業担当者も販売目標はクリアしていたものの、このままでは不透明な時代の変化についていけなくなるのではと考えた同社は、組織的な営業力向上を目指し、セールスイネーブルメントを導入しました。

【方法】
・CRM/SFAツールの導入
・営業プロセスを分け、進捗のマネジメントを実行

同社では、ツールを導入することで営業プロセスを一元管理することに成功。さらにマネジメントに力を入れることで、営業のPDCAサイクルを加速させて営業組織の最適化を促進することに成功しました。
結果として、成約率・売り上げともに大きな伸びを記録しています。
(参考:https://www.e-sales.jp/casestudy/precofoods/

成功事例⑧【株式会社セレブリックス】

営業支援サービスを行う株式会社セレブリックスは、次のような課題を抱えていました。

【課題】
・営業パーソンのスキルに差がある
・営業代行における営業力と成果の均質化

営業パーソンのスキルによってはカスタマーサクセスに繋がらない提案をしてしまう可能性があること、また営業代行も行う同社では営業パーソンによる成果は均質ではなくてはならないことが、同社の抱える課題でした。
そこで取り入れたのが、次の方法によるセールスイネーブルメントという考え方です。

【方法】
・営業データの分析
・営業課題の設定と解決策の特定およびメソッド化
・メソッドを踏まえ、解決に繋げる教育ツールの作成や営業ツールの設計・運用

同社では、上記の方法で失敗の原因究明を行い、手法や対策をメソッド化して、それを教育・営業ツールに反映させるという手法で営業組織全体のスキルを強化し、課題解決に取り組んでいます。この手法を繰り返すことで、営業パーソンのスキルは高いレベルで均質化でき、顧客満足度向上も期待できます。
(参考:https://blog.revcomm.co.jp/sales/cerebrix/

ITツール等の活用によって営業業務の改善をしたい!という方は、とりあえずSalesforce等を導入する前に下記の資料を参考にしてツール活用の計画を立てることをおすすめします。
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まとめ

ご紹介したように、セールスイネーブルメントに対する取り組みは、企業の抱える課題や目標、また業種や扱う商材によっても異なります。中でも最も汎用的で効率的なのは、セールスイネーブルメントツールを導入するという方法でしょう。

とはいえ、セールスイネーブルメントはすぐに実現できるものではありません。これを成功させるには、綿密な事前準備が必要です。具体的には、既存の営業のアクション分析や営業の前後にあるマーケティングCXCSなどとの連携がうまく取れているのかなどの作業の棚卸しを行い、営業のパイプラインの解像度を上げ明確化すること等が求められます。

ツールを導入して満足してしまいがちな概念ですが、これらの精査を行っておく事で必要なツールやサービスの選定がより楽になり、営業以外の部分も考慮した全社一元化したDXにも繋がることでしょう。

監修者情報
合同会社Straid CEO 武林 勝太郎合同会社Straid CEO 武林 勝太郎
1985年生まれ。IT企業においてS/W・H/W・クラウドソリューションのセールスに3年従事し、BtoBマーケティング組織構築のマネジメントへ移行。ABM(Account Based Marketing)の構築を中心にDMP/CDP、MA、CRA/SFAを用いてパイプライン設計構築、KPI/KGI設計を行い、ToB、ToC共にマーケティングフローの設計構築を担う。その後、新規事業部に移籍し、データを活用した顧客リテンションツール、マスメディアとの連携をした地場活性化プラットフォームなどの立ち上げを担当。2017年からフリーランスとして独立その後2022年にマーケティングコンサルタント、ビジネスデベロップメント、自社サービス運用を軸に合同会社Straidを設立。

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