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EC通販を中心に行われている商品の販売形式に、「頒布会(はんぷかい)」というものがあります。これは定期販売に似た仕組みであり、うまく運用すれば顧客と事業者の両方がメリットを享受できる販売形式です。

では、頒布会とはどのようなものなのでしょうか。また、この実施によりどのようなメリットが発生するのでしょうか。

今回は頒布会について、事例を交えながら詳しく解説します。

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頒布会(はんぷかい)とは?

頒布会とは、「定期的に毎回違う商品を、契約している会員へ届ける販売形式」です。
例えば、フルーツの頒布会に申し込んだ場合であれば、「1月には林檎、2月にはみかん、3月には苺」というように、毎月違った種類のフルーツが届きます。この時選ばれるのは、事業者のおすすめの商品や旬の商品であることが多いです。

会員は会費を払い、これらの商品を定期的に受け取ります。この会費は、商品が届くごとに毎月支払う場合もあれば、「12ヶ月コースで12,000円」というように、まとめて前払いする場合もあります。

頒布会では、野菜やフルーツ、お酒、スイーツといった食品が中心に扱われています。中には、雑貨や玩具を扱う事業者も存在します。

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頒布会の事例

実際に実施されている頒布会の例を3つ見ていきましょう。

ふるさと会

ふるさと会は、郵便局が行なっている頒布会。
北海道、東北、東海など、地域ごとに種類が分かれており、フルーツや野菜、肉、魚介など旬の食品が定期的に自宅へ届きます。
品目がかなり多い点も特徴で、顧客は飽きることなく頒布会を楽しむことができます。

フェリシモ

フェリシモは、洋服や雑貨、インテリアなどレディース向けの商品を扱う頒布会。デザインにも機能性にも優れたアイテムがラインナップされています。
有名キャラクターやイラストレーターとのコラボレーション企画も多数。他にはないユニークで可愛らしい頒布会のテーマ設定が、フェリシモの魅力です。

TAKANO

TAKANOフルーツパーラーを運営するフルーツ専門的TAKANOでも頒布会を実施しています。
旬のフルーツやスイーツが届くこのサービスでは、専門店ならではの質の高いフルーツを味わえるのが特徴。5種類のコースから、予算と好みに合った頒布会を選択できます。

頒布会と定期購入の違い

頒布会とよく似た商品の販売手法に、定期購入というものがあります。これらは、それぞれ次のようなものを指します。

頒布会】
定期的に毎回違う商品がユーザーに届く
定期購入】
定期的に毎回同じ商品がユーザーに届く

頒布会の場合、事業者側が選んだ毎回違う商品が定期的にユーザーの元へ届きます。一方の定期購入では、ユーザー自身が選択した毎回同じ商品が、定期的にその元へ届きます。

頒布会に向いている商品は嗜好品

頒布会で取り扱う商品に向いているのは、嗜好性の高い商品です。お酒やスイーツ、地域の特産品などの食品が対象となることが多く、同じジャンルの毎回違った商品が届くことで、ユーザーはただ普通に購入するだけではない楽しみを得られます。

また、嗜好品であるだけでなく、「同じジャンル内で種類が多数ある商品」や「季節ごとに旬がある商品」なども、頒布会向き。

頒布会に入会・継続してもらうためには、事業者による商品選びが重要なポイントになります。

定期購入(定期コース)に向いている商品は消耗品・日用品

定期購入に向いているのは、日常生活で使う消耗品や日用品です。例えば、トイレットペーパーやティッシュ、オムツ、水、米、洗剤など。
日常生活に欠かせないこのような商品を定期購入にしておけば、ユーザー自身が店舗へ購入しに行く手間を省くことができ、重い水やかさばる紙類も自宅まで届けてもらえます。
また、気づかないうちにストックがなくなって困るということも減るでしょう。

さらに、定期購入で商品を購入する場合、商品の価格が割引になることもあります。

「何が届くかわからない楽しみ」を魅力とする頒布会と異なり、日常的に使うものを利便性や割引を求めて契約するのが定期購入なのです。

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頒布会のメリット・デメリット

次に、顧客と事業者それぞれの立場から見た頒布会のメリットとデメリットについてご説明します。

顧客の立場

顧客の立場から見た頒布会には、次のようなメリット・デメリットがあります。

【メリット】
・新しい商品に出会える
・定期的な楽しみができる【デメリット】
・好みに合わない商品が届く可能性がある
・停止には手続きが必要

顧客の立場から見た頒布会のメリットは、普段自分では選ばないような新しい商品に出会えること、定期的に商品が届く楽しみができることにあります。
前述の通り、頒布会では商品を事業者側が選びます。そのため、顧客は「今月は何が届くのだろう」というワクワク感を味わうことができるでしょう。このエンターテインメント性の高さは、頒布会ならではです。

ただし、商品を選べない分、自身の好みに合わない商品が届く可能性はあります。また、サービスを停止するには手続きが必要で、これを面倒に感じる人もいるかもしれません。

事業者の立場

事業者の立場から見た頒布会には、次のようなメリット・デメリットがあります。

【メリット】
・売上が安定する
・在庫ロスを減らせる
・顧客が定着する
・売上アップが期待できる【デメリット】
・仕組みづくりがやや面倒

頒布会では、半年で6回商品が届く、1年で12回商品が届くといったように、一定期間契約を継続するのが基本です。この仕組みにより、事業者は安定した売上を確保することができます。
また、事前に申込会員数が把握できるため、在庫ロスも減らすことが可能です。

さらに、頒布会を利用した顧客はその店のファンとして定着することも多いです。毎月の契約商品にあわせたついで買いも期待できるため、売上アップも期待できるでしょう。

ただし、頒布会の仕組みづくりには少し面倒な部分も。事業者は魅力的なプランを策定し、それを頒布会に対応するシステムに落とし込まなければなりません。
次の章で紹介する専用サービスを利用すれば、比較的簡単に頒布会を実現することができるでしょう。

定期購入・頒布会が利用できるECサービス

定期購入や頒布会をECで実施するとなると、それに対応するシステムを構築する必要があります。このシステム構築には手間とコストがかかりますが、次のような既存サービスを利用すれば、手軽に頒布会を始めることができます。

STORES

手軽にEC通販を始められることで注目されているSTORES。このサービスでも、定期販売に対応する機能が整備されています。
利用料はなんと無料。簡単な手続きと操作で、誰でも定期販売を始めることができます。
また、顧客に対するメルマガ配信にも無料で対応可能。

コストをかけたくない事業者におすすめのサービスです。

リピスト

リピストは、ECでの定期販売に特化したカートサービス。定期販売用の機能が充実していて、顧客のニーズに合わせた期間設定・お届け設定ができます。

顧客側からも事業者側からも操作性が高く、ストレスのない運用ができ、買い物途中での顧客の離反を防ぐことも可能。施策に対する効果測定も行いやすい設計になっています。

初期費用29,800円〜、月額利用料14,800円〜とコストはかかりますが、多様な機能とノウハウが詰まった専用サービスです。

楽天市場

多くの事業者が出店しする楽天市場でも、定期購入や頒布会に対応する機能が整備されています。
この機能を利用するには、5,000円/月の利用料と、売上の2%の手数料の支払いが必要になります。

細かな設定はできませんが、楽天市場はユーザーが多い分、自社の頒布会が多くの消費者の目にとまる可能性があります。

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まとめ

頒布会は、顧客に対し一定期間定期的に異なる商品を届けるサービスです。顧客に楽しみを与えられるこのサービスは、安定的な売上の確保や在庫ロスの減少など、事業者側にも多くのメリットをもたらします。

頒布会を実施するには専用システムが必要ですが、今回ご紹介したようなECサービスを利用すれば、比較的簡単にこれを実現することができるでしょう。

ただし、頒布会を成功させるには商品選定が非常に重要。季節や旬を意識しながら、顧客に喜びや驚きを与えられる商品選定を行うようにしてください。


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