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商品やサービスの販売を目的とするWebサイトを、ECサイトと呼びます。
ECサイトは、インターネット環境とデバイスさえあれば、時間や場所に関わらず、手軽に利用できる点が魅力。これは顧客にとって利便性が高いサービスであるだけでなく、事業者にとっても販売機会の逸失防止や売上向上に繋がるものです。
このような大きなメリットがあることから、近年では多数の事業者がECサイトの構築・運用を始めていますが、そこで利用されるのがECサイト制作会社のサービスです。
ECサイト制作会社はECサイト構築・運用のプロ。多くの事業者がその助けを借りながらサイト運営を行なっています。
ただし、作業の質や料金、「何を得意とするか」は、制作会社によって異なります。理想のECを作るには、自社に合った制作会社を選ばなければなりません。
では、依頼するECサイト制作会社はどのように選べば良いのでしょうか。
そこで今回は、後悔しないECサイト制作会社の選び方を、実在する会社の特徴を比較しながら解説していきます。
ECサイト制作会社とは
ECサイト制作会社とは、名前のとおり、ECサイトの制作を専門に請け負う会社のことです。
この会社では、事業者のニーズを聞き、それに応じたECサイトを構築・開発します。さらに、その後のサイト運営にも関わり、ECサイトの運用を総合的にサポートします。
ECサイト制作会社は、多数存在します。そして、会社によって「できること」は大きく異なります。
例えば、利用できる構築手法やシステムは会社によって違います。得意とするデザインや商品にも違いがあるでしょう。さらに、サービス内容や料金体系、構築後のサポート体制などにも差があります。
自社のECサイト構築をECサイト制作会社に依頼する場合には、このような違いを見極めることが重要です。事業者は、まず各制作会社の特徴や制作実績を把握し、あらゆる面から「自社のニーズを叶えられるか」を判断しなければなりません。
またそのためには、ECサイトに対する自社のニーズを明確化しておくことも必要でしょう。
ECサイトの構築は、コストのかかる作業です。コストをかけたにも関わらず、後から「理想通りにいかなかった」「失敗してしまった」ということのないよう、依頼するEC制作会社は慎重に選ぶようにしましょう。
ECサイト制作の手順
ECサイトの制作には、複数の手順が発生します。
主要な手順は次の6つです。
- 【手順①】サイト構築の目的を明確にする
- 【手順②】構成やシステムなどの要件定義
- 【手順③】サイトの構築
- 【手順④】商品登録
- 【手順⑤】テスト運用
- 【手順⑥】集客
ECサイト制作会社に依頼した場合でも、自社のECサイトを制作する事業者は、これらの制作手順に入り込んでいかなければなりません。特に目的の明確化や要件定義については事業者側のニーズが重要になるため、事業者のコミットメントは必須でしょう。
つまりECサイト制作では、これらの手順を、制作会社と事業者が一丸となって進めていく必要があるのです。
ここからは、上記6つの手順について確認していきましょう。
【手順①】サイト構築の目的を明確にする
ECサイトの制作でまず行うのが、「サイト構築の目的を明確にする」ことです。
目的が明確でなければ、サイト構築の方向性はぶれてしまいます。できあがったECサイトと思い描いていたイメージに差が生まれることもあるでしょう。
このようなことを防ぐために、目的の明確化は非常に重要なのです。
この時決める目的というのは、「商品を売る」「利益を得る」などということだけではありません。次のようなECサイトの核となる事柄についても、明確に決めていきます。
- コンセプト
- ターゲット
- 取り扱う商品・サービス
- デザイン
- ブランドイメージ・世界観
- 集客方法 など
コンセプトとは、基本的な方向性のこと。これは、ECサイトの基礎となる重要なものです。
ECサイトの制作にあたっては、明確なコンセプトを掲げ、それをもとにターゲットや取り扱う商品(サービス)、デザインなどを決めるようにしましょう。
競合がいる場合には、そのECサイトを参考にするのも良いでしょう。
このような事項の明確化は、EC制作会社との意思疎通にも有効です。EC制作会社との認識がズレてしまうと、希望のECサイトが完成しない恐れがありますが、サイトの基礎となる事項を明確にし共有することで、このリスクは低減させることができます。
また、コンセプト等を明確にする段階では、事業者は、ECにおける自社の強みやセールスポイント、それを生かした中長期的な事業計画などについても検討しておくようにしましょう。
【手順②】構成やシステムなどの要件定義
次に行うのは、ECサイトの要件定義です。
ECサイトの要件定義とは、サイトの実装内容を明確化していく作業のこと。具体的には、ECサイトの構成や利用するシステム、搭載する機能などを決定します。
要件定義は、コストや制作期間にも影響します。そのため実施にあたっては、それらの要素も考えながら、構成や機能を決めていかなければなりません。
この作業でも、競合サイトは参考になるでしょう。
適切に要件定義を行うためのポイントは、次の2つです。
- 実際のフローを洗い出す
- 中長期的な視点から定義を行う
後から「あの機能も入れておけばよかった」「使いにくくて業務効率が悪い」などということのないよう、ECサイトの構成や機能は、実際のフローを踏まえて決める必要があります。そのためには、ECサイトの運用で実際に生じる購買フロー(顧客側)や業務フロー(事業者側)を想像し、洗い出してみると良いでしょう。
また、ECサイトは中長期的に運用していくため、その構成や機能もそれに対応したものでなくてはなりません。よって、中長期的視点も大切にしましょう。
さらに重要なのが、手順①の作業。
コンセプトやターゲットを明確にしておくほど、要件定義の作業は進めやすくなります。それをもとにすることで、適したサイト構造や適したシステムを見極めやすくなるためです。
【手順③】サイトの構築
ECサイトの要件が固まったら、構築作業に入っていきます。
ECサイトの構築方法には次のような種類があり、それぞれ特徴は異なります。
構築方法 | 概要 | メリット | デメリット |
モール型 | モール(Amazonや楽天市場など)への出店 | モール自体に集客力がある 手軽にサイト構築ができる | 継続的な手数料がかかる カスタマイズ性が低い |
ASP | インターネット上のアプリを利用してサイト構築を行う | 手軽にサイト構築ができる 常に最新の機能を利用できる | 継続的な手数料がかかる カスタマイズ性は普通 |
オープンソース | 一般公開されているソースコードをもとにサイト構築を行う | カスタマイズ性が高い ソースコードを無料で利用できる | 構築には技術が必要 セキュリティリスクがある |
パッケージ | 必要な機能がワンパッケージになったソフトを利用してサイト構築を行う | カスタマイズ性が高い サポートを受けられる | 導入コストが高い 維持コストがかかる |
フルスクラッチ | ゼロから自社でサイト構築を行う | カスタマイズ性がとにかく高い 大規模EC向け | 構築にかなりのコストと時間がかかる 構築に技術が必要 維持コストがかかる |
何を重視するかによって、適した構築方法は異なります。
例えば、サイトデザインよりもコストの低さや導入の迅速さを重視するのであれば、手軽なモール型やASPが適しています。一方で、独自性の高いデザインや機能によるブランディングを重視するのであれば、カスタマイズ性の高いパッケージやオープンソースがおすすめ。コストと時間をかけてでも自由度を重視する大規模ECなら、フルスクラッチを選ぶと良いでしょう。
構築方法によって、できることやコスト、構築にかかる期間は大きく異なります。理想のECサイトを制作するには、自社のニーズに合った構築方法を選ぶことが大切です。
【手順④】商品登録
ECサイトの構築が完了したら、商品登録に入ります。取り扱う商品をシステムに登録し、説明文や画像を掲載しましょう。
この作業には、商品画像や商品のスペック情報などが必要になります。写真撮影や採寸などは、事前に完了させておくと、作業はスムーズに進みます。
また、事前に作ってまとめておいたデータをCSVなどで一括登録するのも、作業の効率化に有効です。
商品数にもよりますが、商品登録の作業は時間のかかる地道なものです。また、商品登録のミスは、顧客とのトラブルにも繋がります。
この作業を効率的でより正確にするには、専門の商品登録代行サービスの利用も検討すると良いでしょう。
【手順⑤】テスト運用
ECサイトが完成し、商品登録も完了したからといって、すぐにECサイトをオープンするわけではありません。ここまできたら、次に行うのはECサイトのテスト運用です。
テスト運用では、テストとして実際の顧客の導線で商品の購入を行い、「購買フローや業務フローはスムーズか」「サイトは安定しているか」「データ処理は正常に行われているか」などの点をチェックします。システムだけでなく、従業員同士の連携も確認し、問題がある場合は修正を行います。
テスト運用は、ECサイトをオープンさせるまでの最終作業です。問題なく運用できるか慎重に確認を行いましょう。
【手順⑥】集客
ECサイトをオープンさせてからは、その運用業務が始まります。ECサイト自体の管理や受注管理なども重要ですが、売上を上げるために力を入れたいのが、集客です。
集客は、ECサイトの成功を左右する重要な要素。そのため、サイト運営にあたっては、複数の集客施策を実施して顧客の流入増を目指さなければなりません。
主な集客施策としては、次のようなものが挙げられます。
集客施策 | 概要 |
メルマガ・DM | 定期的なメールや印刷物による情報発信 メールアドレスや住所の登録が必要であるため、既存顧客向き |
SEO | 検索エンジン最適化 コンテンツを最適化することで、検索エンジンにおける上位表示を目指す |
SNS | InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを用いた情報発信 |
Web広告 | Web上に出す広告 リスティング広告・リターゲティング広告・SNS広告・アフィリエイト広告・動画広告などさまざまな種類があり、目的やターゲットに応じて使い分ける |
オウンドメディア | 自社で独自のメディアを運営し情報発信を行う |
顧客に自社のECサイトを見つけてもらうには、このような施策が有効です。
ただし、施策によって有効なターゲットは異なります。よって、事業者は同時に複数の施策を打ち、より幅広いターゲットに訴えるべきでしょう。
とはいえ、オープンしたばかりのECサイトはまだ知名度が低く、消費者にあまり知られていない状態です。集客施策を打ったからといって、すぐに知名度が急上昇するわけでも、高い集客・売上を得られるわけでもありません。
ECサイトの運用は「中長期的に」が基本。すぐに集客施策の効果が出ないからと諦めるのではなく、長い目でその効果を見極める必要があります。
よって、ECサイト構築の前には「すぐに集客や売上が得られないかもしれない」ということを念頭に置いた上で、計画を策定すべきでしょう。
ECサイト制作会社の比較ポイント
自社のECサイト構築をECサイト制作会社に依頼する場合には、まず自社のニーズに合う制作会社を選定しなければなりません。そのためには各制作会社の特徴を比較し、自社ニーズと照らし合わせる必要があります。
この作業で必ず注目したい比較ポイントは、次の8つです。
- ①実績
- ②費用
- ③構築方法
- ④制作期間
- ⑤マーケティング
- ⑥デザイン
- ⑦サポート体制
- ⑧担当者
これらは、「その制作会社が自社に合っているかどうか」の重要な判断要素となります。ここでは、上記8つのポイントについて詳しく解説していきます。
【比較ポイント①】実績
比較ポイントのひとつめは、「実績」です。
ECサイト制作会社を選ぶ際には、各社の実績を必ず確認しましょう。
過去の実績からは、その制作会社の持つ経験やノウハウはもちろん、得意とする分野や構築方法、デザインなどがわかります。つまり実績を見れば、その制作会社で「できること」を具体的に把握することができるのです。
自社の目指す形に近いECサイトの制作実績がある制作会社なら、理想のECサイトを制作できる可能性は高いでしょう。一方で、自社とは異なる分野のサイト制作ばかりを手掛けている制作会社は、自社の分野でのサイト構築のノウハウに乏しい可能性があります。
実績は、各ECサイト制作会社の公式サイトに掲載されていることが多いです。会社によって実績の掲載数は異なりますが、その制作会社のノウハウや得意分野を正確に把握するためには、なるべく多くの実績を確認するようにしましょう。
【比較ポイント②】費用
比較ポイントのふたつめは、「費用」です。
ECサイトの制作では、予算と実際にかかるコストのバランスが非常に重要です。予算に対して無理のないコストでサイト制作を行わなければ、事業者の負担は大きくなり、リスクも高くなってしまいます。
ECサイトの制作では、どの構築方法を選ぶかによって、かかる費用が大きく異なります。
モール型やASPの場合、比較的手軽な価格でサイト構築を行うことができますが、それに比べ、オープンソースやパッケージではかかる費用がぐっと上がり、フルスクラッチを選ぶと数千万円の費用が必要になります。
また、選ぶ機能やデザインによってもかかる費用の額は変わり、高機能・高デザインなサイトを目指すほどかかる費用は高くなります。
さらに、ECサイトの構築にかかる費用は、制作会社によっても大きく異なります。よって、依頼する制作会社を選ぶ際には、「希望のECサイトの構築にどれくらいの費用がかかるか」を問い合せ、各社の見積もりを比較すると良いでしょう。
またその際には、月々の運用コストについても確認しておくことをおすすめします。
【比較ポイント③】構築方法
次に比較したいポイントが、「構築方法」です。
前述のとおり、ECサイトの構築方法には、モール型・ASP・オープンソース・パッケージ・フルスクラッチという複数の種類があります。EC制作会社によって選択できる構築方法・得意とする構築方法は異なるため、自社ECの制作にあたっては、自社で採用したい構築方法に対応できる制作会社を選ばなければなりません。
また、構築方法によって「できること」やコスト、制作期間などには違いがあるため、採用する方法自体も慎重に選ぶようにしましょう。
さらに、構築方法だけでなく、「自社の目指すコンセプトや要件を実現できるかどうか」に注目することも重要です。例えば、ECで定期販売を行いたいのであればそれに対応できる制作会社を選ぶべきですし、越境ECを目指すなら海外対応に精通した会社に依頼した方が安心でしょう。
この判断を的確に行うには、事前に自社ECのコンセプトや要件を明確化しておくことが大切です。
この点については、「要件などの企画から参加してくれるかどうか」も、制作会社選びのひとつのポイントとなるでしょう。
【比較ポイント④】制作期間
ECサイトの「制作期間」も比較すべきポイントのひとつです。
同じ内容の依頼であっても、ECサイト制作会社によってかかる制作期間には違いがあります。ECサイトの制作期間は、その制作会社のリソースや抱えている仕事量などに影響を受けるためです。
とはいえ、企業側は、ECサイト完成までのスケジュールを既に決めていることが多いでしょう。このスケジュール通りに事業を進めるには、それに合った制作期間に対応できる制作会社に依頼しなければなりません。
また、選ぶサイト構築方法によっても、制作期間には差が出ます。構築方法ごとの制作期間の目安は、次のとおりです。
- モール型:数日〜
- ASP:1週間〜
- オープンソース:1ヶ月〜
- パッケージ:3ヶ月〜
- フルスクラッチ:半年〜
モール型やASPは、簡単にECサイトを作成できる分、かかる制作期間も短くて済みます。一方のオープンソースやパッケージ、フルスクラッチは早くても数ヶ月かかるのが一般的。多機能でデザインにこだわった規模の大きなサイトをフルスクラッチで構築するとなると、完成までに1年以上かかることもあります。
そのため、ECサイトの構築方法については、自社で予定しているスケジュールも踏まえて決めるようにしましょう。
【比較ポイント⑤】マーケティング
ECサイトの制作・運用には、マーケティングの知識も必要です。
マーケティングは、集客や売上を上げるために欠かせないもの。前章でご紹介したメルマガやWeb広告、SEOなどが具体的な施策となります。
ECサイトには、ただ「商品を購入する機能」だけでなく、このようなマーケティング機能も実装していかなければなりません。さらに、それらの機能を有効活用できるようなサイト設計も必要でしょう。
よって、「マーケティングに対する知識があるかどうか」もECサイト制作会社の選定では重要なポイントになります。
どのようなマーケティング施策に対応できるかは、制作会社によって異なります。依頼する会社を決める前には、対応可能な具体的施策を確認するとともに、担当者との話の中で「その会社がマーケティングに精通しているか」を見極めるようにしましょう。
【比較ポイント⑥】デザイン
ECサイトのデザインは、集客や売上を左右します。よって、ECサイト制作会社を選ぶ際には「どのようなデザインが可能か」という点も重視しましょう。
デザインといっても、ただ洗練されたサイトデザインができれば良いというわけではありません。常にトレンドを把握し、それに合ったデザインを提案できるかどうかも重要です。
例えば、近年のスマートフォン保有率は8割以上とも言われており、大きく増加しています。その結果、スマートフォンからのインターネット利用が増加し、パソコンやタブレットを凌ぐようになりました。そこでECサイトに必要となるのが、レスポンシブデザインです。
レスポンシブデザインとは、閲覧者の画面のサイズに合うよう、ページを最適化したデザインのこと。これを取り入れることで、どのデバイスからアクセスしても、閲覧者は正しいレイアウトでページを見ることができます。
また、ECサイトのUI・UXデザインも重要でしょう。
UIとはユーザーインターフェースの略で、ECサイトのユーザーの接点のこと。具体的には、ECサイトの操作性や使いやすさ、わかりやすさを指すことが多いです。
一方のUXはユーザーエクスペリエンスの略であり、ECサイトを通して提供する顧客体験のこと。優れたUXは顧客ロイヤルティ(そのECサイトに対する信頼・愛着)に繋がります。
このように、ECサイトの制作では多様な視点からのデザインが必要です。依頼する制作会社は、これに高いレベルで対応できなければなりません。
それを見極めるためには、やはり各会社の実績を見ながら、どのようなデザインのECサイトを制作してきているかチェックする必要があります。
【比較ポイント⑦】サポート体制
ECサイトは、完成後の運用も重要です。必要に応じて修正を行いながら、データを管理し、マーケティングも実施しなければなりません。また顧客対応も必要でしょう。
このようなECサイト運用においては、トラブルが発生することもあります。例えば「システムが動かなくなってページが見れない」「情報を更新したいがどう操作すればわからない」など。
このような場合、社内に専門知識のある人間がいれば良いですが、そうでない場合はトラブルが長引いてしまい、損失が出る恐れがあります。
そこで重要になるのが、ECサイト制作会社によるサポートです。サイトが完成した後でも、ECサイト制作会社からサポートを受けることは可能です。
そのサイトを制作した会社からサポートを受ければ、万が一のトラブルも早期に解決できるでしょう。
ただし、サポート体制は制作会社によって異なります。中には、トラブル対応だけでなく、サイトの使い方やマーケティングまでサポートしてくれる会社もありますが、一方でサポートが手薄な会社も存在します。
安定的にサイトを運用するなら、手厚いサポートを備えている制作会社を選ぶべきでしょう。
また、サポート期間についてもよく確認しておくようにしてください。
【比較ポイント⑧】担当者
ECサイトの制作では、制作会社だけでなく、担当者についてもよく見定めなければなりません。
担当者は、事業者と技術者の間に入り、調整役を果たします。EC制作にあたって事業者がメインで連絡を取ることになるのも、この担当者です。
よって、EC制作を成功させるためには、担当者との相性が重要。「誠意ある対応をしてくれるか」「積極的にアドバイスを受けられるか」など、担当者の信頼性も確認しましょう。
担当者の信頼性を確認するには、問い合わせや契約前の商談時の対応をよく見ておく必要があります。この時見ておくべきポイントは次のとおりです。
- レスポンス(メールや電話)は速いか
- 話をしっかり聞き、理解しているか
- 話はわかりやすいか
- 専門用語ばかりを使わないか
- 積極的な提案があるか
- 実績は豊富か
話をよく聞き、正しく理解し、わかりやすい言葉で説明・提案を行う担当者であれば、ECサイト制作にあたって意思の疎通は取りやすくなります。また、スムーズに制作を進めるためには、レスポンスの早さも重要でしょう。
【実績が豊富】ECサイト制作会社の比較
ここからは、実際のECサイト制作会社を紹介しその特徴を比較していきます。
まずご紹介するのが、ECサイト制作の実績が豊富な次の5つの製作会社です。
- 株式会社ecbeing
- 株式会社プレイビット
- 株式会社askme
- 株式会社フラクタ
- コマースメディア株式会社
それぞれどのような会社なのか、詳しく見ていきましょう。
【株式会社ecbeing】
株式会社ecbeingは、ECサイト関連の専門サービスを提供する制作会社です。
幅広いECサービスを提供
ECサイトの制作を中心に、コンサルティングやマーケティング、インフラの提供まで実施しているのが株式会社ecbeingの特徴です。対応サービスが幅広いので、ECサイト構築にあたっては、構築前から運用開始後まで、総合的なサポートを受けられるでしょう。
大手から中小企業まで対応する製品ラインナップ
株式会社ecbeingの主要製品は、中堅・大手企業向けのECサイト構築プラットフォーム「ecbeing」。EC業界で豊富な実績を持つこのプラットフォームは柔軟性・拡張性の高さが魅力で、理想のECサイト作りに役立ちます。
また、中小企業向けにはSaaS型の「メルカート」も用意。クラウド型のこのサービスでは、低価格なスモールスタートも叶えます。
サポート体制も充実
オプションでは、マーケティング機能の自動バージョンアップや有人のマーケティング支援を受けることも可能。
導入企業からは、サポート品質や使いやすさ、機能が高く評価されています。
会社概要
URL: https://www.ecbeing.net
所在地:東京都渋谷区渋谷2-15-1 渋谷クロスタワー
設立年:1983年
【株式会社プレイビット】
株式会社プレイビットは、大手からスタートアップまで幅広い企業を対象に、ECサイトの制作やマーケティング支援を行ってきた実績を持つ制作会社です。
ネット通販EC構築に特化
株式会社プレイビットの得意分野は、ネット通販のECサイト制作です。具体的には、世界中で利用されているEC構築プラットフォーム「Shopify」を活用したECサイト構築・運用サービスを提供しています。
サイトの新規作成はもちろん、他サービスによって構築した既存サイトのShopifyへの移行にも対応。
自社サイトで運営するマガジン(コラム)では、Shopifyの運用方法についても積極的に発信しています。
マーケティング支援もワンストップで
株式会社プレイビットでは、ECサイトの制作だけでなく、Webマーケティング戦略の支援も行なっています。構築から運用までワンストップの支援を受けられるため、ECサイトを効率的かつ効果的に成長させていくことが可能です。
会社概要
URL:https://playbit.co.jp
所在地:東京都台東区下谷1丁目11番15号 ソレイユ入谷
設立年:2018年
【株式会社askme】
株式会社askmeは、Webサイトの制作やECコンサルタント、システム・ソフトウェア開発を手掛ける制作会社です。
優れたノウハウでこだわりのECを実現
1,500以上のECサイト構築実績を持つ株式会社askmeは、「Shopify」や「makeshop」、「futureshop」など、さまざまなプラットフォームを利用した独自ドメインのサイト制作に対応。優れたノウハウで、本格的なECサイトの構築を行います。
売上を上げるための積極的な提案を受けられるので、事業者はブランディングやアクセスアップにこだわった「売れる自社EC」を構築することができます。
モール出店プラン・プラスαのサービスが豊富
モール出店プランが用意されているのも、この制作会社の特徴。このプランでは、楽天市場・Yahoo!ショッピング・au PAYと、主要なモールへの出店のサポートを受けることができます。
また、株式会社askmeでは、ECサイトの制作に留まらず、運営代行やコンサルティングまで事業者をトータルサポートすることが可能です。また、メルマガ代行やバナー制作サービスも実施しています。
会社概要
URL:https://www.askme.co.jp
所在地:大阪府大阪市西区阿波座1-4-4
野村不動産四ツ橋ビル14F
設立年:2004年
【株式会社フラクタ】
株式会社フラクタは、EC制作からブランディング、UI/UXデザイン、ブランドビジネス成長支援など、ビジネスとデジタルに関連する幅広い事業を手掛けてきた会社です。
ブランドの成長をあらゆる方法でサポート
ブランドの成長支援は、株式会社フラクタの手掛ける事業のひとつ。その中で実施しているのが、「Shopify」を利用したブランドECの立ち上げやEC移行、UI/UXリニューアルです。
これらのサービスでは、既存テーマやアプリ、連携サービスを活用しながら、情報発信力に長けたECサイトを構築することが可能です。
ブランディングに特化
多様な支援を実施する株式会社フラクタですが、その強みはなんといってもブランディングです。
ECサイトの運営ではブランディングによる差別化が欠かせません。
同社は新規ブランドの立ち上げからリブランディング、ブランド強化までを支援しており、ECサイトの構築でもブランディングを重視。その企業、そのブランドの核となる魅力を表現したECサイトを制作します。
会社概要
URL:https://fracta.co.jp
所在地:東京都渋谷区桜丘町22-14 N.E.Sビル N5F
設立年:2013年
【コマースメディア株式会社】
コマースメディア株式会社は、ECサイトの制作・運営、Webコンサルティング、クラウドファンディング支援などを手掛ける制作会社です。
Shopifyのプロフェッショナル
コマースメディア株式会社は、国内3社目のShopify Experts企業。Shopify市場のリーディングカンパニーとして、多数の実績を持ち、賞も受賞しています。
ShopifyによるEC構築・運用のプロフェッショナルだと言えるでしょう。
制作から物流までトータルサポート
コマースメディア株式会社は、EC事業をトータルサポートしてくれる点も魅力。ECサイトの構築からサイト運用、在庫管理、物流、カスタマーサポートにいたるまで、総合的に支援することが可能です。
モール出店の実績も多数
コマースメディア株式会社 はShopifyだけでなく、モール出店支援にも対応。楽天市場やAmazonなど、あらゆるモールへの出店支援実績が豊富です。
自社ECにもモール出店にも強いのは、この会社の強みでしょう。
会社概要
URL:https://commerce-media.info
所在地:東京都豊島区南大塚3丁目44-11 フサカビル 6階
設立年:2016年
【マーケティングに強い】ECサイト制作会社の比較
次にご紹介するのは、マーケティング力に長けている次の4つの制作会社です。
- 株式会社アリウープ
- 株式会社ブルッフラ
- インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社
- サヴァリ株式会社
上記の制作会社の特徴を比較していきましょう。
【株式会社アリウープ】
株式会社アリウープは、Webサイトの制作やコンサルティング、運用支援、CMS比較・選定などのサービスを提供する制作会社です。
課題解決にこだわるサイト制作
株式会社アリウープでは、課題解決型のWebサイト制作を実施しています。成果を出すことをゴールに、課題の把握とそれを解決するための戦略策定に力を入れ、ゴールを達成するためのこだわりのWebサイトを作成します。
既存のWebサイトであまり望む効果が感じられなかったという事業者も、株式会社アリウープによるサイト制作では、その課題解決が期待できます。
マーケティングの課題解決を支援
株式会社アリウープ には、Web戦略策定サービスも用意されています。このサービスでは、専門知識に優れた技術者がニーズに合った戦略を策定し、事業者が抱えるマーケティングの課題解決を目指します。
また、MAツールの選定支援にも対応可能です。
積極的な運用サポート
運用サポートが手厚いのも、この制作会社の特徴。積極的な運用代行で、より良い成果を目指します。
また、顧客である事業者には専任のアカウントディレクターが付き、長期的にあらゆる面での運用サポートを行います。
会社概要
URL:https://www.alleyoop.co.jp
所在地:東京都千代田区神田須田町1-5 翔和須田町ビル4F
設立年:2011年
【株式会社ブルッフラ】
株式会社ブルッフラは、企業のECサイトの設計やマーケティングサービスを提供する会社です。
こだわりのサイト設計
株式会社ブルッフラでは、サイト設計・情報設計・構造設計の全てに関わり、ECサイトの構築を行います。これにより、データを基にしたロジカルな戦略を、実務に落とすことが可能に。
効率が良く、効果も得やすいEC構築を実現します。
マーケティングと改善が得意分野
株式会社ブルッフラは、マーケティングにも特化しています。
特に、サーチニーズマーケティング™に基づいた施策を重視。コンテンツマーケティングをはじめとしたマーケティング施策を支援し、情報の集客への結びつけを目指します。
また、あらゆるデータから現状を把握し、PDCAを回すことも同社の得意分野のひとつ。常により良いものへと進化させるためのEC運用を行います。
会社概要
URL:https://www.brujula.co.jp
所在地:東京都千代田区丸の内1-11-1
パシフィックセンチュリープレイス丸の内8F
設立年:2009年
【インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社】
インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社は、EC・ネット通販事業者向けサービスを提供する会社です。EC構築からコンサルティング、マーケティングまで、幅広いサービスを展開しています。
信頼できる経験と実績
インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社は、20年以上のEC実務経験と400社以上の支援実績を有する制作会社です。
豊富な経験と実績による信頼性は高く、また課題発見から成長施策の策定までトータルでのサポートを受けられることもあり、多くの顧客企業が長期に渡って支援依頼を続けています。
長期的な事業成長に繋がるマーケティングサポート
インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社は、マーケティングに強いのも大きな特徴。プランニングからマーケティングまでをワンストップで戦略的にサポートします。
長年のノウハウを基にした最適なマーケティング施策では、長期的・持続的な事業成長を目指すことが可能です。
また、自社メディアには、多数の実績から築き上げたWebマーケティングのノウハウを掲載。
情報誌も発行するなど、積極的な情報発信を行なっています。
会社概要
URL:https://www.ibf.co.jp
所在地:東京都目黒区青葉台3-1-18 青葉台タワーアネックス 8階
設立年:2004年
【サヴァリ株式会社】
サヴァリ株式会社は、ECサイトの制作や運営代行、コンサルティング、マーケティング支援などを手掛ける制作会社です。
集客・使いやすさに優れたECを実現
EC関連の多様なサービスを展開するサヴァリ株式会社は、SEOやユーザビリティにこだわったサイト制作を得意としています。
また、企業スタッフの知識レベルやECサイトに割ける作業時間を加味して設計を行う点も特徴。
依頼企業にとって、集客しやすく使いやすいECサイト構築を実現します。
運営代行実績とプランが豊富
サヴァリ株式会社では、自社ECやモールショップの運営代行も担っています。
その実績は3,000件以上。EC運営を一手に引き受け、売上向上・事業成長施策を実施します。
運営代行プランは複数あり、中には集客改善に特化したプランやCRM施策に重点を置くプラン、あらゆる戦略のアドバイスを行うコンサルティングプランなども。多様なプランの中から、自社のニーズに合ったものを選択することができます。
会社概要
URL:https://savari.jp
所在地:東京都中央区東日本橋2-4-1 アドバンテージⅠビル 6階
設立年:2007年
【システム開発に強い】ECサイト制作会社の比較
次の2社は、数ある制作会社の中でもシステム開発に強い会社です。
- アートトレーディング株式会社
- フラッグシップ株式会社
- 株式会社illustrious
それぞれの特徴を確認していきます。
【アートトレーディング株式会社】
アートトレーディング株式会社 は、ECサイトの制作・管理・運営代行から物流までを手掛ける制作会社です。
Shopifyでのシステム構築に強い
アートトレーディング株式会社は、Shopify Expertに認定されています。ShopifyによるEC構築の知識と経験に長けており、あらゆる機能を駆使して、「売れるEC」を構築することが可能。もちろん、Shopify以外の自社EC構築にも対応します。
また、顧客のニーズに応じた提案力の高さもこの制作会社の強み。ヒアリングと提案を重ね、顧客と二人三脚でECの成功を目指します。
運営から物流までを一貫フォロー
アートトレーディング株式会社の事業は、ECの構築に加え、運営代行やコンサルティング、さらには物流支援まで網羅しています。
ECに関する一連の業務を一貫してサポートしてもらえるため、ECの運営ノウハウを持たない事業者も安心。100社以上のEC構築・運営経験を持つアートトレーディングの担当者によるサポートで効率的な運営が実現できれば、自社従業員をコア業務へ集中させることも可能になります。
会社概要
URL:https://art-trading.co.jp/?utm_source=google&utm_campaign=brand&utm_medium=cpc
所在地:東京都豊島区東池袋1-18-1 Hareza Tower 20F
設立年:1996年
【フラッグシップ株式会社】
フラッグシップ株式会社は、ECシステムの開発・運用を行う制作会社です。
日本初のShopify Expert企業
フラッグシップ株式会社は、日本初のShopify Expert企業。同時に、日本初のShopify Plus Partners資格も保有しています。
Shopifyチームとの繋がりも深い同社は、彼らと共同で、Shopifyやその関連機能を日本へローカライズしてきた実績を持ちます。まさに、Shopifyに精通する制作会社だと言えるでしょう。
手掛けるEC構築は、もちろんShopifyがベース。あらゆる知識と経験からShopifyを意のままに操り、顧客のニーズに合ったECサイトを作成します。
あらゆるニーズに対応するノウハウ
フラッグシップ株式会社では、Shopifyの拡張性とそれに対する知識を生かし、あらゆるニーズに対応します。例えば、物流との連携や外部システムとの連携、オムニチャネルの実現など。
複雑な連携やこだわりの機能の搭載にも対応し、使いやすいシステムを構築します。
また、内製化支援としてトレーニングやガイダンスも実施。これは、将来的な自社運営によるコストカットにも役立ちます。
会社概要
URL:https://flagship.cc
所在地:東京都千代田区麹町五丁目3番23号 WeWork日テレ四谷ビル
設立年:2012年
【株式会社illustrious】
株式会社illustriousはEコマースのDX領域におけるプロフェッショナル集団として、
10年以上の自社EC実績を元に、幅広いEコマース業務のDX支援活動を行っている制作会社です。
Eコマースに特化
10年以上のEコマース経験を持つイラストリアスが、Eコマースに関連するすべての業務を請け負います。各ECモール及び自社ECサイトの運営に精通したEC運営チームが、「ナレッジがなくてEC事業の立ち上げができない」、「人手不足でEC運営がままならない・売上が上がらない」といった課題を抜本的に解決します。
バックエンド部分のDX支援
Eコマースの運営は効率的にシステム化された上で、Eコマースのプロフェッショナルが運営対応サービスすることでパフォーマンスを最大化できます。イラストリアスの開発チームが業務効率を最大化します。
会社概要
URL:https://illustrious.co.jp/
所在地:
・松山本社:
〒790-0047 愛媛県松山市余戸南3-12-15
・渋谷オフィス
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-20-1 井門美竹ビル3F
設立年:2014年
【ショッピングモールに強い】ECサイト制作会社の比較
モール出店という形でのECサイト制作を検討している場合には、モール出店に強い次の制作会社をご検討ください。
- 株式会社スタジオカレン
- オルグロー株式会社
2つの会社の特徴を順に解説していきます。
【株式会社スタジオカレン】
株式会社スタジオカレンは、Webサイトの構築やアプリケーション開発、マーケティング、コンサルティング、運営代行などを行う制作会社です。
ECモールをはじめとした多様な構築方法に対応
幅広いジャンルのWebサイト構築を手掛ける株式会社スタジオカレンでは、ASPからフルスクラッチまで、さまざまなECプラットフォームでのサイト構築が可能です。EC構築の場合には、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのECモール出店にも対応し、ブランディングにこだわったサイト作成を行います。
8,000以上の実績と信頼性
8,000以上のWebサイト制作に携わってきた実績も、この制作会社の魅力です。Web構築に加え、バナー制作や記事作成、広告運用、動画作成などの実績もあり。マーケティングやブランディングにも精通しています。
さらに、楽天ビジネスアワードで総合2位を獲得したり、GMOメイクショップの認定パートナーに選出されたりと評価も上々。
この信頼性の高さは、株式会社スタジオカレンならでは。事業者は、安心して自社のEC制作を依頼することができるでしょう。
会社概要
URL:https://www.studiokaren.co.jp
所在地:東京都港区六本木7-15-7 新六本木ビル8F
設立年:2005年
【オルグロー株式会社】
オルグロー株式会社は、インターネット関連のサービスや製品、デザインの提供を事業としている会社です。
かゆいところに手が届く「店つく」
インターネット関連の複数の事業部を有するオルグロー株式会社では、ECソリューション事業として自社ECサイト構築を行っています。
そのサービスのひとつが、「店つく」。「かゆいところに手が届くショップシステム」をモットーに、オープンソースであるEC-CUBEを用いたサイト構築を提供しています。
構築作業にはECコンサルタント経験者や大手モールの店舗運営責任者が携わるので、実務に即したサイト構築が可能です。
モール専用のツールで利便性向上
オルグロー株式会社は、モール出店支援も得意としています。
中でも特化しているのは楽天市場やYahoo!ショッピング。ポイントキャンペーン自動表示システムや売上最適化システム、スマホ対応、オンラインチラシなど、各モールの専用ツールを有しており、より使いやすいモールショップを実現します。
また、同社はモール出店に関する自社メディアも運営。情報発信にも力を入れています。
会社概要
URL:https://www.allgrow.co.jp
所在地:東京都渋谷区神泉町10-10 VORT渋谷神泉ビル 6階
設立年:2012年
【越境ECに強い】ECサイト制作会社の比較
越境ECとは、海外に向けて商品やサービスを販売するECサイトのこと。
次の2社は、越境ECのノウハウに長けています。
- ジェイグラブ株式会社
- ジャパンコンサルティング株式会社
各社の特徴を詳しくみていきましょう。
【ジェイグラブ株式会社】
ジェイグラブ株式会社は、ECサイトの構築・運営サポートを行う会社です。
越境ECに特化し自社プラットフォームも運営
ECサイトの構築・運営を手掛けるジェイグラブ株式会社は、越境ECに特化した制作会社。ShopifyやMagentoといった既存ECプラットフォームを用いたEC構築だけでなく、自社で越境ECプラットホーム「j-Grab Mall」の運営も行なっています。
この自社プラットフォームでは、海外の30以上の主要モールと連携し、商品を販売することが可能。ジェイグラブ株式会社が、出店から集客、配送までワンストップでサポートするため、越境ECのノウハウを持たない事業者も安心して出店することができます。
官公庁の越境EC支援実績も多数
官公庁に向けた越境EC支援事業を実施している点も、ジェイグラブ株式会社の特徴。地方自治体や商工会議所、金融機関などの越境ECをサポートしています。
東京都や福島県、経済産業省関東経済産業など、携わった案件は多数あり、大きな成果を収めています。
会社概要
URL:https://www.j-grab.co.jp
所在地:東京都渋谷区桜丘町14-1ハッチェリー渋谷
設立年:2010年
【ジャパンコンサルティング株式会社】
ジャパンコンサルティング株式会社は、越境ECサイトの制作や海外の販路開拓、海外向けSEO、SNS運用などのサービスを提供する制作会社です。
越境ECを総合的にサポート
ジャパンコンサルティング株式会社は、越境ECとその運用に特化した会社。
ShopifyやMagento、Woo-commerceなどのプラットフォームを用いた越境ECの構築を行います。
同社では、競合他社のリーチによる情報収集や企画からサポートを開始。構築後は、運用や集客、プロモーションの提案まで担います。
越境ECの構築・運営を総合的にサポートしてもらえるため、社内ノウハウがない事業者もスムーズに越境ECを始められます。
海外販路開拓までサポート
ジャパンコンサルティング株式会社では、BtoBの海外販路開拓支援も行なっています。
このサービスでは、海外での営業リソースが不足している事業者の課題を解決し、成功する海外顧客開拓の仕組みを構築します。
サポート内容は手厚く、アプローチ先に対する資料を英語で代理作成も可能。
営業人員や語学面で自社のリソースに不安がある事業者におすすめのサービスです。
会社概要
URL:https://www.j-consulting.co.jp
所在地:東京都渋谷区神宮前六丁目23番4号 桑野ビル2階
設立年:2009年
【デザインに強い】ECサイト制作会社の比較
前述のとおり、ECサイトのデザインは、その集客や売上を左右する重要なもの。次の2社は、多数ある制作会社の中でも、サイトデザインに定評を持つ会社です。
- 株式会社フォーデジット
- 株式会社アライバルクオリティー
2社の特徴を比較していきましょう。
【株式会社フォーデジット】
株式会社フォーデジットは、Webサイトの構築やDX支援を通して、ビジネスとユーザーをつなぐ「デジタルデザイン」を提供している制作会社です。
ユーザー視点での優れたデザイン力
株式会社フォーデジットは、デザインに強みを持つ制作会社。ユーザー視点で使い心地や体験、共感などをデザインし、UI/UXに長けた魅力的なコンテンツを生み出しています。
ユーザー視点での優れたデザインを基にしたECサイト構築は、ブランディングはもちろん、顧客ロイヤリティの向上にも有効でしょう。
大手企業に支持される信頼性
株式会社フォーデジットでは、さまざまな大手企業のサイト構築・デザインを手掛けています。プロダクトはどれもデザイン性に富んでおり、中にはグッドデザイン賞を受賞したものも。
大手企業から支持される信頼性の高さも、この会社の魅力のひとつです。
会社概要
URL:https://www.4digit.com
所在地:東京都港区赤坂8丁目5-32田中駒ビル
設立年:2001年
【株式会社アライバルクオリティー】
株式会社アライバルクオリティーは、Webサイトの構築や運用保守、コンサルティング、プロモーションなどを提供するクリエイティブエージェンシーです。
マーケティングを反映させたデザイン
株式会社アライバルクオリティーの特徴は、「売るためのストーリー」を企画・立案し、それを基にデザインを行うこと。クリエイティブデザインにマーケティングの知見を掛け合わせて、成果の出るEC構築を行います。
幅広い業種に対応するブランディング力
競合との差別化が重要なECにとって、ブランディングは非常に重要です。
株式会社アライバルクオリティーでは、ブランディング支援も実施しています。アパレルから飲食店、地方自治体まで、幅広いサイトのブランディングを手掛けており、実績は豊富。
EC構築にあたっては、ブランディングの面でも手を借りることができるでしょう。
会社概要
URL:https://www.arrival-quality.com/
所在地:東京都渋谷区恵比寿西2-17-8 ITO代官山1F
設立年:2008年
ECサイト制作にかかる費用相場
最後に、ECサイトの制作にかかる費用の相場について確認しておきましょう。
前述のとおり、制作費用は制作会社によって、また選ぶ構築方法によって異なります。構築方法ごとの費用相場は、次のとおりです。
- モール型:〜10万円程度
- ASP:10〜100万円程度
- オープンソース:数万円〜数千万円程度
- パッケージ:300〜数千万円程度
- フルスクラッチ:数千万円程度
ECサイトの制作を依頼する際には、このような相場をもとに、各制作会社の見積もりが適正価格かどうか判断すると良いでしょう。
ただし、上記費用は目安であり、機能を追加したり独自性の高いデザインを採用したりするほど、かかる費用は高くなるので注意してください。
補助金の利用も検討を
ECサイトの構築には費用がかかります。しかし、補助金を活用することで自社負担のコストを減らせる可能性もあります。
ECサイトの制作に利用できる可能性がある主な補助金は、次の4つ。
- IT導入補助金
- 事業再構築補助金
- 小規模事業者持続化補助金
- ものづくり補助金
補助金によって要件や補助額、対象事業者は異なりますが、補助金を受け取ることができれば
EC制作による事業者のコスト負担は減り、リスクも軽減されます。
EC制作の際には、必ず自社が補助金の対象かどうか確認するようにしましょう。
まとめ
ECサイト制作会社には、それぞれの得意分野や特徴があります。また、できることや料金、サポート内容にも大きな違いがあります。
ECサイトの構築を依頼する際には、そのような点を把握し、会社ごとに比較しながら、自社のニーズを叶えてくれる制作会社を慎重に選定しなければなりません。
ECサイトの構築を制作会社に依頼するには、多額のコストがかかります。リーズナブルに始められるモール出店の場合であっても、諸費用を合わせれば、数十万程度は必要になるでしょう。
かけたコストを無駄にしないためにも、最初の段階である「依頼する制作会社選び」には、こだわる必要があります。
今回ご紹介したポイントは、比較の基本となるもの。実際の選定時には、自社のニーズに応じてポイントを追加しながら、制作会社を比較すると良いでしょう。
またそのためには、自社のニーズも明確にしておくようにしましょう。