こんにちは。新規事業の開発や既存業務の効率化などに使える補助金・助成金の無料診断 / 申請支援を行う『補助金サポート』を提供しているクラウド軍師運営チームです。

既存のデータを他人に解読できない形に変換してやり取りするセキュリティ手法を、暗号化と呼びます。この手法では、データ送信者が暗号化を行いデータ受信者が復号化を行うことで、情報漏洩を防ぎます。

ファイル等のデータを暗号化するには、専用のソフトが必要です。このソフトは、有料のものだけでなく、無料のフリーソフトも多数リリースされています。

そこで今回は、無料のファイル暗号化ソフトを20種ご紹介し、それぞれの特徴を比較していきます。

【無料版】おすすめのファイル暗号化ソフト20選

まずは、おすすめのファイル暗号化ソフトを20種ご紹介します。

①アタッシェケース

アタッシェケースは、世界標準のアルゴリズムで暗号化に対応するフリーソフト。ドラッグ&ドロップでファイルを暗号化できる操作性の高さが特徴です。

ソフトをインストールしていなくても復号できるため、送信側にとっても受信側にとっても使いやすいこのソフトは、暗号化したファイルを同時に圧縮することも可能。機能はシンプルなので、個人利用に向いています。

②FileCapsule

FileCapsuleは、秘密(共通)鍵暗号方式と公開鍵暗号方式、両方に対応する暗号化ソフトです。こちらにも世界標準の暗号アルゴリズムが使われています。

このソフトでの暗号化作業は、指定フォルダにコピーするだけと簡単でスピーディ。パソコンだけでなくモバイル端末からも利用できる万能なソフトです。

③ED

EDは、使い勝手の良さで評価されるソフト。ドラッグ&ドロップを中心にした直感的な操作で、簡単にファイルを暗号化することができます。

また、オプションとしてアルゴリズムやセキュリティレベルの変更にも対応可能。
ただし、処理速度がファイルの大きさに影響を受けやすいとの声も聞かれるため、あまり大きなデータ処理には向きません。

④ToraTora

ToraToraの特徴は、パスワードだけでなく、ICカードを使った暗号化にも対応する点。AES 256アルゴリズムを用い、強度の高い暗号化を実現します。

このソフトも基本操作はドラッグ&ドロップでOK。大きすぎないデータであれば、処理速度も高速です。
慣れていない人でも扱いやすく、業務生産性にも影響しにくいソフトだと言えるでしょう。

⑤セキュリティ・ウェアハウス-mini

セキュリティ・ウェアハウス-miniは、バランスの良さで評価される無料暗号化ソフト。誰にとっても扱いやすい簡単な操作と、米国防省標準のアルゴリズムを用いた強度の高さで、大切なデータの暗号化に対応します。

シンプルなインターフェース、多言語対応、自動ファイル圧縮、USBに複写可能等、さまざまな面で使い勝手に優れたフリーソフトです。

⑥Renee File Protector

世界標準レベルのAES 256アルゴリズムで暗号化を実施するフリーソフト、Renee File Protector。
簡単な操作でファイルの暗号化処理を行えるだけでなく、閲覧不可、編集不可、非表示等といった多様な処理にも対応。共用パソコンでの利用にも便利です。

機能も実績も豊富なこのソフトは、形式によってはソフトをインストールしていない環境でも復号可能です。

⑦AES Crypt

右クリック→パスワード設定というごくシンプルな手順でファイルを暗号化できるAES Crypt。復号の手順も、ファイルのダブルクリック→パスワード入力と簡単なので、作業の生産性を維持したまま暗号化に対応できます。

このソフトもAES 256アルゴリズムによる強固な暗号化を実現しており、情報漏洩のリスクから高いレベルで情報を守ります。

⑧EncryptOnClick

EncryptOnClickは、右クリックから手軽に暗号化処理へと移れる無料暗号化ソフト。
シンプルな操作で暗号化および復号することができ、暗号化の際には同時圧縮にも対応します。パスワードを失念した場合に備えたヒントを設定することも可能です。

このソフトで使われているのも、AES 256暗号化アルゴリズム。強度の高い暗号化を叶えます。

⑨CrococryptMirror

CrococryptMirrorは、フリーのフォルダミラーリングツール。フォルダのコピーを作成する(※ミラーリング)機能だけでなく、暗号化機能も有しています。

暗号化はコピー作成時に自動で行われるため、特別な操作は必要なく、使い勝手に優れています。

⑩CryptSync

フォルダ同期ツールのCryptSyncも、自動暗号化・復号機能を持つフリーソフト。ファイル名の暗号化や暗号化しないファイルの指定、同期しないファイルの指定等も可能で、ニーズに合わせて柔軟にファイルを守ります。

ファイルを保護しながらバックアップや同期を実施したい場合に役立つソフトです。

⑪Androsa FileProtector

高機能でありながら、シンプルで使いやすい点で評価されているのが、無料ソフトAndrosa FileProtector。

強力な暗号化でフォルダやファイルを守るだけでなく、自動圧縮や元ファイルのバックアップ、自己解凍書庫化等、機能は豊富。
暗号化アルゴリズムは5種から選定可能です。

⑫Chaky

Chakyは、ドラッグ&ドロップや右クリックといった簡単な操作でファイルの暗号化を可能にするフリーの暗号化ソフト。声で操作できる点が、このソフトの大きな特徴です。

基本機能のみのシンプルな設計で、誰でもスムーズに扱えます。

⑬暗GO

暗GOは、使い勝手と安全性を重視した無料暗号化ソフトです。
操作はシンプルですが、暗号化のパスワードは日本語で32文字までと長文での設定が可能。そのパスワード強度を表示する機能も搭載されています。

自動圧縮やインストールなしでの復号、アーカイブにも対応可能で、添付ファイルをメールで送付したい時にも役立ちます。

⑭Safe Melt 32

Safe Melt 32は、ドラッグ&ドロップで重要なファイルの暗号化・復号を行う無料ソフト。
暗号化と同時にファイルの圧縮を行いますが、この圧縮ファイルは自己解凍型なので、解凍に手間はかかりません。

暗号化のパスワード設定ではコメントを入れておくこともでき、これはパスワードを忘れてしまった時のヒントとして役立ちます。

⑮チョイ鍵PLUS!

ファイル暗号化に関する多様な機能を搭載しているフリーソフト、チョイ鍵PLUS!。新世代暗号化方式のAESをアルゴリズムとして採用し、強固な暗号化を行います。

このソフトでは、パスワードは自動生成されるため、ユーザーがパスワードを用意する必要はありません。
もちろん、用意したパスワードでの暗号化にも対応し、タイムスタンプや圧縮形式の選択、自己解凍書庫の作成等、機能も豊富です。

⑯USBENC Desktop

USBENC Desktopは、独自性の高い暗号アルゴリズムCamelliaを採用している暗号化フリーソフト。このアルゴリズムはNTTと三菱電機が共同開発した国産のもので、世界標準のAESと同レベルの強度を持ちます。

暗号化および復号の基本操作はドラッグ&ドロップで簡単。
同時圧縮や自己解凍形式ファイルの作成にも対応しています。

⑰Secure Folders

Secure Foldersも、世界標準であるAES 256bit方式のアルゴリズムで、機密ファイルの暗号化を行う無料ソフトです。このソフトにはフォルダをロックする機能があり、これによりアクセス制御や隠しフォルダ、編集不可等のオプション設定を行うことが可能です。プライバシー情報のクリーンアップ機能も有り。

フォルダがリスト形式で管理されるため状況を把握しやすく、操作自体もシンプルです。

⑱データ警備保障

データ警備保障は、その名の通りデータを情報漏洩から守る無料ソフト。フォルダやファイルの暗号化に加え、パスワード管理や隠しフォルダにも対応し、機密データを一元管理することができます。

機能が限定されるものの、小規模な利用なら無料版でも十分。共有パソコンでのデータ管理におすすめです。

⑲cody

効率的にファイルの暗号化を行えるのが、codyの特徴です。このソフトでは、暗号化したファイルを復号して編集し、再度暗号化するという一連の作業を自動化することができます。

公開鍵暗号方式と秘密(共通)鍵暗号方式のどちらにも対応し、基本操作は右クリックで完結。アルゴリズムにはBlowfishを採用しています。

⑳TrueCrypt

TrueCryptは、仮想のドライブを作成するフリーツール。作成した暗号化仮想ドライブにデータを保存することができます。ログインおよびマウント時にパスワードを入力すれば、暗号化や復号は自動で行われるので、シームレスな操作が可能です。

このソフトはマルチプラットフォーム対応で操作性にも優れていますが、2014年で開発は終了しているのでご注意ください。

ファイル暗号化ソフトを選ぶ際のポイント

ファイル暗号化ソフトを選ぶ際に注目したいポイントは、次の4つです。

・機能
・操作性
・サポート体制
・実績

ソフトによって、搭載されている機能や操作性は大きく異なります。対応できる暗号化の範囲や管理機能等、それぞれのソフトに搭載されている機能はよく確認し、自社ニーズに合うものを選ぶようにしてください。
また操作性の面では、直感的な操作が可能で、処理速度の速いものを選ぶと良いでしょう。操作性が劣っていると、業務の生産性が低下し、やがて暗号化ソフトが十分に活用されなくなってしまいます。

さらに、安心してソフトを使用するために注目したいのが、サポート体制と実績
サポートが手厚いソフトを選べば、疑問やトラブルはスムーズに解決できます。これにより、企業は安心してソフトを運用することができるでしょう。
ソフトの信頼性を判断するため、実績や口コミも確認するようにしてください。

無料ファイル暗号化ソフトのデメリット

無料ファイル暗号化ソフトは、コストがかからないという点が大きなメリットです。
しかしその一方で次のようなデメリットがある点には注意しておかなければなりません。

・使える機能が限定される
・セキュリティが万全ではない可能性がある
・十分なサポートを受けられない

無料ファイル暗号化ソフトは、有料のものとくらべて、使える機能が限定されます。ほとんどのソフトは基本機能のみで、対応するファイルも限定的です。

また、セキュリティやサポート体制も、無料ソフトは十分に整備されていないことが多いです。トラブルは全て自己責任となるため、利用にあたっては一定のリスクを覚悟しておく必要があります。

このように、無料ソフトには無料ならではのリスクがあります。コストがかからないのは魅力ですが、重要な情報を扱うビジネスで活用するなら、より安全性の高い有料版も検討すべきでしょう。

まとめ

ご紹介したように、ファイル暗号化ソフトには無料のものが多数存在します。これらはどれもフリーソフトですが、それぞれ機能や操作性は大きく異なるため、利用にあたっては自身のニーズに合ったものを選ぶようにしましょう。

ただし、無料のファイル暗号化ソフトには、機能面や安全面でのデメリットがあります。より安全にソフトを利用するにはセキュリティやサポートに優れた有料版の利用をおすすめしますが、無料ソフトを使う場合でも、リスクへの備えは万全にしておくようにしてください。