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動画のオンデマンド配信は、マーケティングや社内教育に効果的な手段のひとつ。多くの企業に利用され、それをサポートする動画配信サービスも増加しています。
では、このオンデマンド配信とはどのようなものなのでしょうか。また、なぜ多くの企業に利用されているのでしょうか。
今回は、オンデマンド配信について詳しく解説します。
オンデマンド配信とは
配信者が、事前に撮影・編集しておいた動画をサーバーにアップロードし、視聴者の要求(アクセス)に応じてそれらの動画を配信する動画配信方式を、オンデマンド配信と呼びます。視聴者は、配信者がアップロードした動画の中から興味のあるものを選び、自身のタイミングでそれを視聴できます。
最もイメージしやすいのは、YouTubeでしょう。あらかじめ用意された動画をユーザーが選んで見るYouTubeは、代表的なオンデマンド配信サービスにあたります。
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オンデマンド配信/ライブ配信/アーカイブ配信の違い
動画の配信方式は、大きく「オンデマンド配信」と「ライブ配信」の2種類に分かれています。アーカイブ配信は、オンデマンド配信の中にある、さらに細かくジャンル分けされた分野という位置づけで、まったく異なる配信方式が3つあるというわけではありません。どういうことなのか、これらの違いについて確認していきましょう。
ライブ配信とアーカイブ配信
まずライブ配信とは、撮影している動画をリアルタイムで視聴者に配信する動画配信方式です。視聴者は、指定の時間に配信プラットフォームにアクセスすることで、その動画を見ることができます。
ライブ配信は、離れた場所からの配信でも臨場感を味わえる点が大きな特徴で、SNSを中心にさまざまなツールを通して配信されています。
一方のアーカイブ配信とは、ライブ配信の一種で、ライブ配信された動画を「編集せずに」そのまま配信プラットフォーム内で公開するという配信形式になります。この「編集」の有無がオンデマンド配信との違いになるポイントです。下記で詳しく見ていきましょう。
オンデマンド配信とライブ配信を比較
下記が、オンデマンド配信とライブ配信の違いです。
・制作済みの動画を配信する
・視聴者は自身のタイミングで見たい動画を見ることができる
・動画の繰り返しや一時停止、早送りなどが可能
・編集され整った動画を楽しめる
・設定によっては、動画ファイルとしてダウンロードすることが可能
・双方向のコミュニケーションがとりづらい
・リアルタイムで動画を撮影しそのまま配信する
・視聴者はライブ配信が行われる時間にツールにアクセスしなければならない
・動画の繰り返しや一時停止はできない
・臨場感のある動画を楽しめる
・リアルタイムでコミュニケーションが取れる
・内容によっては、その場での衝動買いにも寄与する
つまり、まとめると、撮影した動画をリアルタイムで配信するのが「ライブ配信」、ライブ配信した動画を編集無しで公開するのが「アーカイブ配信」、ライブ配信や撮影済みの動画を編集で見やすく加工したものが「オンデマンド配信」ということです。
このように、それぞれの動画配信方式の特徴には違いがあり、目的やターゲットによって適した方式は異なります。
オンデマンド配信のメリット
配信者側および視聴者側から見たオンデマンド配信のメリットをご紹介します。
配信者側のメリット
配信者側のメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
・長期間に渡って活用できる
・より多くの視聴者に見てもらえる
・何回でも取り直しがきくため、こだわった動画制作ができる
オンデマンド配信では、あらかじめ用意しておいた動画を配信します。そのため、配信者は時間をかけて動画を撮影・編集し、質の高い動画を配信することで、伝えたいことをより的確に伝えることができます。
また、この動画は、社内教育やコンテンツマーケティングなどに、長期間に渡って活用できます。そのため、その時だけしか視聴できないライブ配信と異なり、より多くの視聴者に見てもらうことが可能です。
視聴者のメリット
視聴者側のメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
・ダウンロードすれば、インターネット環境がなくても視聴が可能
・繰り返しや一時停止、倍速再生ができる
・目次などで好きなパートにスキップして再生するなども可能
オンデマンド配信の動画なら、視聴者は自身のタイミングで興味のある動画を視聴できます。また、同じ動画を繰り返し見たり、途中で停止したり、倍速再生したり、好きなパートだけ視聴することも可能になります。
くわえて、ダウンロードが可能な点もメリットの1つと言えるでしょう。動画視聴は、基本的にインターネット環境が必須です。しかし、ダウンロードしておけば、インターネットに接続されていない場所でも動画を見返すことができるようになります。
このように、視聴の柔軟性が高い点は、視聴者にとっての魅力と言えるでしょう。
オンデマンド配信のデメリット
配信者側および視聴者側から見たオンデマンド配信のデメリットをご紹介します。
配信者側のデメリット
配信者側のデメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
・企画、構築、演者選定などの入念な準備が必要
オンデマンド配信では、動画を見ている視聴者とのコミュニケーションが取れません。そのため、企業は配信を通して視聴者のリアルな反応を受け取ることができません。
また、質の高い動画を用意するには、入念な準備とコストが必要です。ただし、手間をかけた分、質の高い動画配信が叶います。
視聴者側のデメリット
視聴者側のデメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
・モチベーション維持が難しい
先ほどもご紹介したように、配信を通してコミュニケーションを取ることができない点は、視聴者にとってもデメリットになり得ます。自身のニーズや不明点を配信者にリアルタイムで伝えることができないためです。
また、録画を見ている形になるオンデマンド配信では、視聴者が視聴のモチベーションを保ちにくいという注意点もあります。
オンデマンド配信に適しているシーン
オンデマンド配信は、次のようなシーンでの利用に適しています。
・社内での情報共有
・外部向けのマーケティングコンテンツ(広告、セミナー、採用、PRなど)
・有料サービス(ライブ動画、コンサート動画など)
動画では、文字だけでなく口語と映像で伝えたいことを伝えることができます。制作済みの動画をアップロードする形なので、伝えたい内容をまとまりのあるわかりやすいものに作り込んでいくことも可能です。
このように、相手に伝えたいことを伝えやすいオンデマンド配信は、人材教育や情報共有など、社内向けの発信によく利用されます。
また、取引先や消費者に向けたプロモーション目的のマーケティングコンテンツとしても、効果的です。
また、有料コンテンツとして動画を整備し、収益向上に活用することもできます。
オンデマンド配信に適している配信ツール
最後に、オンデマンド配信に適している配信ツールをご紹介します。
YouTube
YouTubeは、世界中で配信・視聴されているオンデマンド配信ツールです。基本的な機能は無料、かつGoogleアカウントがあれば誰でも動画を配信できる手軽さから、個人から企業、芸能人まで幅広い層に利用されています。
利用者数の多いYouTubeは、より多くの人の目に動画が止まり、宣伝効果を得られる可能性が高い点が魅力。最近では多くの企業がYoutubeチャンネルを開設し、会社紹介動画や採用動画などを配信しています。
Zoomウェビナー
Zoomウェビナーは、Web会議サービスのZoomが運営するウェビナー開催ツールです。Zoomのオプションとして利用できるサービスで、1万人規模のウェビナーを開催できることやYouTube・Facebookと連携した動画配信ができることから、注目を集めています。参加者の個人情報を保護できるため、社内向けの配信にも役立ちます。
Zoomウェビナーは、ライブ配信だけでなく、オンデマンドにも対応。希望のウェビナーをクラウドに記録して、オンデマンドで配信することができます。
MOOGA
MOOGAは、低価格と操作性の高さにこだわった法人向けの動画配信サービスです。
パスワードをかければ、見せたい人にだけ動画を見せられることから、情報共有やeラーニング、マニュアルなど、社内向けの動画配信に最適。セキュリティにも配慮されています。
動画再生は、MOOGAの専用ページでも会社のホームページでも可能。アクセス集中に影響を受けづらい仕組みになっているので、いつでも快適に動画視聴を楽しめます。
SNS
InstagramやFacebook、TikTokなど、動画を配信できるSNSは多く、現在ではほとんどの人が何らかのSNSを利用しています。SNSは、配信者にとっても視聴者にとっても、最も手軽なオンデマンド配信ツールだと言えるでしょう。
SNSでは、ただ動画を投稿するだけでなく、ライブ配信をして、それをアーカイブ保存しオンデマンドとして配信することも可能です。
運用コストもかかりにくいことから、消費者向けのプロモーションとして有効です。
ハッシュタグの活用や、そのまま自社サイトに誘導するなど、SNSで認知されてプロダクト購入までの動線を作ることもできるため、各企業はSNSを有効活用しています。
まとめ
動画のオンデマンド配信は、社内向けの情報発信にも社外向けのプロモーションにも効果的な手段です。ライブ配信と比較した特徴を理解し、うまく使い分ければ、配信者となる企業は目的やターゲットに応じてより柔軟なアプローチを行うことができます。
動画コンテンツは、より幅広い層に情報を届けるのに役立ちます。近年では手軽に利用できるツールも増えているので、教育やマーケティングの手段として、自社のニーズに合ったツールでの動画配信を検討しましょう。
大学卒業後、大手アパレル企業に入社しECサイト運営、SNSマーケティングなどデジタル領域にて従事。CMO、COO、CBOを歴任し現在はディオクリニックのCCOに着任。専門領域は、マーケティング戦略、ブランディング戦略、コミュニケーション戦略。
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